おもしろい本が読みたい！！

「刑事コロンボ　忘れられたスター」（感想）
（主演）ピーター・フォーク

今回のブログDEロードショーは『ピーター・フォーク出演作品』ということで
２作目はこの作品でした。

正直、刑事コロンボの中でも、小学生の高学年か中学生の頃の自分には
このラストは複雑な印象を残しました。

それにしても、改めてみるとセット等が豪華ですねぇ・・・。

今回の作品の場合、事件発生が夜だったこともあり
コロンボも、寝癖はついているはネクタイもきちんと結んでいない有り様です（笑）
執事レイモンドが灰皿をもって、コロンボについて回るのも可愛らしい。

今回の作品の場合、犯人の往年のミュージカル女優グレース・ウイラー。
カムバックの為に必要な50万ドルを、夫で元医師のヘンリーを自殺に見せかけて
殺すことにより達成しようとしています。

この作品のグレース・ウイラーに対してあまり、共感を
最初に観た時は
あまり感じませんでした。

ネタバレの為、追記に。

彼女は往年のスターであることが忘れられず、努力もしています。
ただ、そうだとしても、そのカムバックが成功するとは限りません。

ただそれでも彼女は、カムバックを望みます。

最初から登場するネッド・ダイアモンドもプロデューサーでありながら
女優・グレース単独の復帰にはいささか自信が持てないようです。

ネッドもグレースを昔から愛しており、過去にコンビを組んでいたが
彼の怪我でコンビは解消。グレース単独ではお呼びがかからなかった。
（端的に売れなかった）ことが明らかにされます。

犯罪のトリックに関しては、それほど、おおっ！とするようなものは見出せません。

ただ、コロンボから明かされる、殺された夫・元医師ヘンリーが見つけ出していたもの。
一気に、観客の見えている景色が変わります。
何故、ヘンリーは妻・グレースの復帰に反対していたのか。
何故、世界旅行を計画していたのか。

グレースの物忘れの理由とは？

ここでのコロンボの言葉も胸にぐっときます。

そして、これから畳みこむように
ネッドの自白が始まります。
（そして、それにのる形のコロンボ）

この作品はある理由でコロンボが真犯人を捕まえないラストの一つですが
その理由の一つです。

二人の男の愛に支えられながらも
もはや、それすら分からなくなりながらも、過去の自分の映画を見続けるグレース。
そのなんとも言えない切なさを感じながら幕がおりますが。

個人的には、最初で元医師のヘンリーが殺されるまでを
繰り返しみると、これまた伏線がわかり、しみじみとしてしまいます。

この作品は今、観てようやく意味も、切なさもわかる作品でした。

テーマ:感想 - ジャンル:アニメ・コミック