メメント・モリ

メメント・モリ」(感想
(著)原田 宗典

『十七歳だった』、『十九、二十』や『はたらく青年』
『お前は世界の王様か!』 
『平成トム・ソーヤー』コミカライズされた『戦線スパイクヒルズ』
『スメル男』なんかを書いてきた著者。

鬱病、家庭崩壊、自殺未遂、大震災、麻薬逮捕。
21世紀の碌でなし文学誕生。生からの一瞬の暗転として確固たる死を想え。
不測の事態で流動する恥多き人生のただ中でこそ。
時間を自在に往き来しながら、時に幻想的に、あるいは軽妙なユーモアのうちに、切実な記憶の数々を有機的につなぎ
やがて生命の喜ばしき光に到る……。
泥沼のスランプを脱した著者10年ぶりの復活を証して、異彩を放つ長篇小説。

どうしても中島らも氏の後半の著作を思い出してしまいます。

もともとの文章の軽妙さが最初に少し戻ったかな・・・と思いきや
淡々と、著者の生活、スランプ、鬱病、そして薬物に耽溺していくまでを描いていきます。

彼に麻薬を勧める友人たちのあっけらかんとした感じや
逮捕された時の克明でありながら、どことなく笑ってしまう描写など。
なんともいえない、この人にしか書けない文章だと思います。

あと、売人と中毒者は目で互いのことが分かるという一文に
ぞくっ、としました。

ちょっとした縁があり
一時期、ダルク(DARC)、Drug Addiction Rehabilitation Center
薬物依存から抜け出す方たちのお手伝いをしたことがあるのですが
本当に、一つ一つの積み木を積み上げていくような、本人の意志・努力。
そして、周囲のサポートの大変さに心底、打ちのめされたことがあります。

いかに薬から自分を遠ざけるか。

警察の講演も聞いたことがありますが
あえて、依存からようやく脱出しようとしている人の前に
売人や薬をしていた仲間たちが現れることがあるそうです。
(大きな目的は、もちろんお金なんですが
人の努力を叩き潰したい、自分たちと同じ所まで相手を引きずり下ろしたいという嫉妬も根底にはあるそうです)

なので、著者が本当に薬から自分を断てるように
そういう人たちが著者の前に再度現れないように
祈るような気持ちで読み終えました。
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テーマ:読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

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