自転車泥棒
2016/01/06 ( Wed )
「自転車泥棒」(感想)
(監督)ヴィットリオ・デ・シーカ
今回のブログ・DE・ロードショーは『イタリア・ネオリアリズム映画』とのことです。
・・・すみません。
イタリア・ネオリアリズムという単語自体知りませんでした(汗)・・・
勉強になりました。
いやー。
この作品は叔父から勧められて観たことかあったのですが
(当時、自分は大学生の頃ですかね)
観終わったあと、どうしていいか分からず、自分の感情を持て余すという経験をした作品でした。
その印象があって、今回幾分かの覚悟と気合いを入れて観ました。
・・・・実際、その頃からしても、ン十年経っているのですが。
うーん。
社会的背景を改めて知って観るとまた、違って観えますね。
自分が親になったことも多分に影響しているのか。
大学生の頃に感じていた作中の父・アントニオに対するなんともいえない、“わだかまり”といいますか。
息子の立場で観ていた時の“やるせなさ”のようなものも
ようやく、理解が出来るようになっている自分に驚きました。
まず、根底にある、貧しさ・貧困への驚き、恐れといった方がいいのか・・・。
戦争の後に来るものが“これ”なんだな、と改めて思い知った次第です。
やっとありつけた仕事に必要な自転車を盗まれた親子のローマでの彷徨
ともとれる部分には、胸がやはり痛くなりました。
警察ですら、半ば機能しておらず。
自らの力で探すことしか、方法がない。
・・・犯人らしき人間を見つけても、取り逃がしてしまう。
最後に父親が取ろうとした行動。
タイトルの二重の意味に(今回初めて)気がつきました。
誰もが、被害者にもなりうるし、加害者にもなりうる。
本当に、ありきたりな言葉ですが、それを思いしらされます。
そして、そこでの周囲の人間の姿。
人間というもののもつ醜さや哀しさ。
そして、優しさも。
(多分、息子と二人でなかったら・・・どうなっていただろうかと思います)
ラストシーンの苦さを含め、現実の不条理さを描いていることが
『ネオリアリズム』というのかもしれませんね・・・。
不意に、昔、父親から
「悪人になるのも、それなりの才覚がいる。幸か不幸か、お前にはその才覚はないみたいだ。
だったら、報われるかどうかはさておき、真っ当に生きることを目指せ」と
説教されたことを思い出しました。
今考えると、ある意味、真っ当に生きる事を選択できることも、平和であるお陰かもしれませんね。
(監督)ヴィットリオ・デ・シーカ
今回のブログ・DE・ロードショーは『イタリア・ネオリアリズム映画』とのことです。
・・・すみません。
イタリア・ネオリアリズムという単語自体知りませんでした(汗)・・・
勉強になりました。
いやー。
この作品は叔父から勧められて観たことかあったのですが
(当時、自分は大学生の頃ですかね)
観終わったあと、どうしていいか分からず、自分の感情を持て余すという経験をした作品でした。
その印象があって、今回幾分かの覚悟と気合いを入れて観ました。
・・・・実際、その頃からしても、ン十年経っているのですが。
うーん。
社会的背景を改めて知って観るとまた、違って観えますね。
自分が親になったことも多分に影響しているのか。
大学生の頃に感じていた作中の父・アントニオに対するなんともいえない、“わだかまり”といいますか。
息子の立場で観ていた時の“やるせなさ”のようなものも
ようやく、理解が出来るようになっている自分に驚きました。
まず、根底にある、貧しさ・貧困への驚き、恐れといった方がいいのか・・・。
戦争の後に来るものが“これ”なんだな、と改めて思い知った次第です。
やっとありつけた仕事に必要な自転車を盗まれた親子のローマでの彷徨
ともとれる部分には、胸がやはり痛くなりました。
警察ですら、半ば機能しておらず。
自らの力で探すことしか、方法がない。
・・・犯人らしき人間を見つけても、取り逃がしてしまう。
最後に父親が取ろうとした行動。
タイトルの二重の意味に(今回初めて)気がつきました。
誰もが、被害者にもなりうるし、加害者にもなりうる。
本当に、ありきたりな言葉ですが、それを思いしらされます。
そして、そこでの周囲の人間の姿。
人間というもののもつ醜さや哀しさ。
そして、優しさも。
(多分、息子と二人でなかったら・・・どうなっていただろうかと思います)
ラストシーンの苦さを含め、現実の不条理さを描いていることが
『ネオリアリズム』というのかもしれませんね・・・。
不意に、昔、父親から
「悪人になるのも、それなりの才覚がいる。幸か不幸か、お前にはその才覚はないみたいだ。
だったら、報われるかどうかはさておき、真っ当に生きることを目指せ」と
説教されたことを思い出しました。
今考えると、ある意味、真っ当に生きる事を選択できることも、平和であるお陰かもしれませんね。
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