僕が電話をかけていた場所

僕が電話をかけていた場所 」(感想

(著)三秋縋
昨日記事にした『君が電話をかけていた場所』の続編になります。

ずっと、思っていた。

この醜い痣さえなければ、初鹿野唯の心を射止めることができるかもしれないのに、と。
「電話の女」の持ちかけた賭けに乗ったことで、僕の顔の痣は消えた。

理想の姿を手に入れた僕は、その夜初鹿野と再会を果たす。
しかし皮肉なことに、三年ぶりに再会した彼女の顔には、昨日までの僕と瓜二つの醜い痣があった。

途方に暮れる僕に、電話の女は言う。
このまま初鹿野の心を動かせなければ賭けは僕の負けとなり
そのとき僕は『人魚姫』と同じ結末を辿ることになるのだ、と。

という風に物語は進んでいきます。

最初に連想したのは乙一氏の『傷‐KIZ/KIDS‐』。
そして芥川龍之介の『鼻』、そして『芋粥』でした。

『鼻』は人は自分の劣等感を克服した時にどのように感じるのか。
単純に幸せになれないところも最初に読んだ時は驚きでした。
人間心理の不可思議さといいますが。
劣等感を産み出すものであったも、何年もすると(実はそれなりに愛着がわく)という所は
本当にびっくりした記憶がありました。

『芋粥』の方は人間の欲望を満たすとどうなるのか。
あるいは人間の欲望は肉体に依る所も多く。
一時的に満たされても、また欲しくなる。

どちらも色々と考えさせられますし。
今になって読むとまた、自分自身の欲望も若い頃とは確実に変化しているのも
感じます。

肝心の本編については著者の良い面でもあり、評価の別れる所でもありますが
不意にジャンルが変わったような、「え、ここでこういうもの出してくる?」という
驚きがあります。
そこの納得は今回の作品はついたので意外と読み終えるのはスムーズでした。
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テーマ:読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

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