煙の殺意
2013/05/25 ( Sat )
![]() | 煙の殺意 (創元推理文庫) (2001/11) 泡坂 妻夫 商品詳細を見る |
「煙の殺意」(感想)
(著)泡坂 妻夫
出所して間もない手許不如意のひだるさに、
島津亮彦は身なりを繕って花見客さざめく多武の山公園へ。
知人に出会い、誘われるまま鍋をつついたその翌日…愛すべき傑作「紳士の園」や
殺人現場に赴いた風変わりな捜査官が織り成す推理の妙「煙の殺意」など八編を収録。
興趣の尽きないストーリーと騙される快感が堪えられない名作品集。
どれも色あせずに、謎そのものの美しさというか、魅力そのもの。
手垢のついた表現で申し訳ないけども
万華鏡を覗くような楽しみがあります。
中でも『椛山訪雪図』は
ぞわぞわと背筋を這い上がる寒気が、だんだん癖になるような
なんともいえない逸品です。
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