オール アバウト マイ マザー
2011/09/25 ( Sun )
「
オール・アバウト・マイ・マザー」(
感想)
(
監督)
ペドロ・アルモドバル(
主演)セシリア・ロス今回の“ブログDEロードショー”の作品はこちらでした。
予備知識、全く無しでこの映画を観ました。
しょっぱなの段階で、胸が痛い展開で
回復するのに少々時間がかかりました。
ヒロインがその喪失をどうやって、埋めていくのか。
ちょっと、ご都合主義的な展開は感じるのですが
これだけの内容を100分ぐらいで収めるには
それぐらの力技でないと到底、無理な気もします。
母と子。
この作品では2つ、もしくは3つの関係が描かれますが
そのどれが正しいのか。
(そもそも、親子関係に正しいのがあるかどうかは
わかりませんが・・・)
親のエゴが子供の成長に強く影響する。
子の生き方を許容するためには
親自身も成長しなくては駄目というのが
ある親子を見て痛切に感じました。
移植や性転換、ドラッグ、エイズ、痴呆。
本当に自分の身近に起こることによって
単なる知識ではなく
初めて人はその“意味”を知り
それに対する態度で
自分がどういう人間か知ること
(思い知らされる)が
出来るのかもしれません。
主人公の友人であるアグラードが
いなければこの作品は
もっと重いものになっていたと思います。
彼女(?)の名バイプレイヤー振りが光ってました。
あとは、思わず、この作品を観た後に
『イヴの総て』も引っ張り出して
観てしまいました。
こちらも、傑作。
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おはようございます☆
今回もご鑑賞と記事を有難うございました☆
>あとは、思わず、この作品を観た後に
>『イヴの総て』も引っ張り出して
>観てしまいました。
「欲望という名の電車」も鑑賞なさったりして~!?
お忙しい中、本当に有難うございました☆
記録にリンクさせて頂きますね~!
アグラードが光ってましたね!
彼女が舞台で身の上を話すエピソードは、アルゼンチンの女優の逸話をもとにしているんだとか。
>本当に自分の身近に起こることによって
単なる知識ではなく
初めて人はその“意味”を知り
マヌエラは二度と移植コーディネーターの仕事にはつかないでしょうね~。むかし観た時はわからなかった事も、再見して多少はわかるようになりました。
「イブの総て」を観たくなる気持ち、わかります!
こんばんは
こんばんは!
めっきり、寒くなりましたね~。
> 今回もご鑑賞と記事を有難うございました☆
今回は全く内容を知らなかったので
「おおっ!」とか前半は特に、驚きながら観ることができました。
> 「欲望という名の電車」も鑑賞なさったりして~!?
あの作品は苦手なので(笑)・・
どちらかというと『ガラスの動物園』の方が好きですねー。
こんばんは
> 彼女が舞台で身の上を話すエピソードは、アルゼンチンの女優の逸話をもとにしているんだとか。
ああ、そうなんですね~。
彼女がいなければ、この作品の明るさが2~3割ぐらい減るような気がします。
彼女自身の自分を笑いものにできる強さ。
シスターの母親が、到底もち得ない強さだと思います。
> マヌエラは二度と移植コーディネーターの仕事にはつかないでしょうね~。
でしょうね~。
仕事でやっていることと、いざ自分の身に起こったときのギャップは
かなり、大きいと思います。
あと、話の本筋とは関係ないのかもしれませんが
“無知”であることは多くの誤解と苦しみを生むような気がします。
シスターの母親は(おそらく)自分の夫の病気を恥じています。
そして、自分の娘が何故、シスターとなり、自分の元を離れていったのか
(最初)わかりません。
AIDSの正確な知識がない為、結局、孫を遠ざけることにもなります。
シスターもAIDSの基本的な知識があれば、防げた筈ですし
(それだけ、初心だったということなんでしょうが・・・)
マヌエラの元夫が一番、無責任というのか
腹が立つというのか、「男(?)なら、ちゃんとしろよ!!」と
声を大にしたいところです。
話がずれましたが
今回も楽しませていただきました。
ありがとうございました。
こんばんは!
おっしゃるとおりたくさんのテーマを
タタタタタと小走りするような映画でしたね!
思っていたより、カラッとしていました。
>本当に自分の身近に起こることによって
>単なる知識ではなく
>初めて人はその“意味”を知り
>自分がどういう人間か知ること
>出来るのかもしれません。
そんな展開の中で、私も
根底に流れるテーマをそのように感じました。
起きてみなければわからないことに、
いざ直面した時どう動き、どう進むか。
どういう人間になれるか、ですよね。
この映画に出てくる人たちは
そうした逆境を自分なりに克服しようと、
共存しようとしている姿が印象できてした!
ご鑑賞ありがとうございました!


こんばんは
なるはさん こんばんは
>たくさんのテーマを
>タタタタタと小走りするような映画でしたね!
>思っていたより、カラッとしていました。
本当に、そんな感じですね。
もっと、重くもできそうですが
この抑制された感じが気持ちよかったです。
> この映画に出てくる人たちは
> そうした逆境を自分なりに克服しようと、
> 共存しようとしている姿が印象できてした!
なるはさんがお書きになられていた。
“この先になにも希望を持てないと思っていても、
私たちは寝て、起きて、食べ、仕事をし、
友人に会い、話し、笑い、泣き、食べ、寝て、を繰り返す”
文章に深く、頷いてしまいました。
そうなんですよね。
単なる“癒し”の映画とは違って
安易な救い、癒しが天から降ってくるわけじゃない。
どんなに悲しいことがあっても
死にたくなるような目にあっても
時が経てば(その間が一番辛いのですが)
なんとか生きていこうとする。
心でなく、体が。
多分、命そのものが。
そのことに傷つくこともありますが
そうやって、なんとか
自分のペースで
えっちらおっちら進んでいくしかない。
そんなことを考えさせられました。