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暗闇へのワルツ

暗闇へのワルツ (ハヤカワ・ミステリ文庫 ア 3-2)暗闇へのワルツ (ハヤカワ・ミステリ文庫 ア 3-2)
(1976/10)
ウィリアム・アイリッシュ

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暗闇へのワルツ」(感想
(著)ウィリアム・アイリッシュ(訳)高橋 豊

ルイスは天にも昇る心地でいた。
通信交際会に紹介されたジュリアとの文通が実り、彼は結婚することになったのだ。

そして、今日が、花嫁を乗せた船が着く日だった。
だが、港には(写真でしか知らない)ジュリアの姿がない。
狂ったように人ごみを捜すルイスを待っていたのは見も知らぬ美女だった。

音のない音楽が流れ
踊る人影二つ
そっと寄り添い
ワルツがはじまる。

やっぱり、面白い。

アイリッシュ節というのか。
最初の書き出しが有名な『幻の女』と
肩を並べるぐらい素晴らしい。

陽は輝かしく、空は青く、時は五月。
ニューオリンズはまさに天国であった。
天国とはおそらく
どこかにあるもう一つのニューオリンズのことであろう。
それ以上にすばらしいはずがなかった


それだけで、主人公ルイスの置かれている状況を端的に表現し
その、輝かしい場所から
タイトルからも暗示される
彼が向かう暗闇との落差。
(原題もWALTZ INTO DARKNESS)

しかも、彼は単に暗闇に落ちるのではなく
ワルツを踊るのだ。

初読の時はわからなかった
彼の行動原理が
再読することによって
やっとわかったような気がします。

それまでは、「何考えてるんだ?」と
思っていたのですが・・・・

他のアイリッシュ作品に比べると
サスペンスの部分は弱いでしょうし

「悪女」ものとしても
他の作品のヒロインたちに比べて
弱いといえます。

ただ、ヒロインの弱さ、あるいは“ぶれ”こそが
この作品にしかない独特のものであり
ラストの味わいに繋がっていると思います。
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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

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