二重生活
2016/07/31 ( Sun )
「二重生活」(感想)
(著)小池 真理子
大学院生の珠は大学のゼミで知ったアーティスト、ソフィ・カルによる
「何の目的もない、知らない人の尾行」の実行を思いたち、近所に暮らす男性・石坂の後をつけはじめる・・・
秘密を知ることだけでなく、秘密を持つ快楽についても言及されていて、面白かった。
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テーマ:読んだ本 - ジャンル:本・雑誌
一人交換日記
2016/07/30 ( Sat )
「一人交換日記」(感想)
(著)永田 カビ
人間関係を構築することをすっ飛ばしてきた著者。
人間関係の面倒くささを改めて向き合いながらも
人はそんなに変わらないことを良くも悪くも感じさせます。
※誤)一人公開日記→正)一人交換日記 でした。
訂正させていただきます。すみませんでした。
いや・・・8/8日更新の第7話が、痛い。痛い。痛い。
こんなにも、親と子の間には距離?があるのか?
溝とも違う。
アキシアルとエクアトリアルって単語を久々に思いだした。
軸が違うというのか・・・
同じ言葉を話しているのに、この伝わらなさは何だ?
“28年間 会っててだめだったのに 何を今更!! 会えば伝わると思ってんのか!?”
本当に血を出しながら、書いているような気がしてきます。
でも、自分に置き換えて考えてみて、
自分の子供だからといって、無条件で愛情を注げるのか?
自分と価値観の違うものに価値や幸せを見出した時に抵抗なく、それを喜んでやれるのか?
改めて考えさせられる作品です。
さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ
2016/07/29 ( Fri )
「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」(感想)
(著)永田 カビ
「心を開くって、どうするんだっけ…」
28歳、性的経験なし。生きづらい人生の転機。
高校卒業から10年間、息苦しさを感じて生きてきた日々。
そんな自分を解き放つために選んだ手段が、「レズビアン風俗」で抱きしめられることだった──
自身を極限まで見つめ突破口を開いた、赤裸々すぎる実録マンガ。
pixiv閲覧数480万超の話題作、全頁改稿・描き下ろしで書籍化。
pixivで同著者の『一人交換日記』 での“さびしさの表現”が独特で強く印象に残りました。
高校卒業後、(美術系の)大学に行くも中退。
・・・気がつくと、鬱と摂食障害を患い
ここの、特に過食の描写はなった人間にしか描けないレベルです。
親との関係。
詳しく言うと、“親に認められたい自分”と“それに疲弊した自分”と親の関係。
バイトをしても、正社員でないと・・・
家にお金を入れるといっても、(正社員でもない)人間から受け取れないと・・・
とことごとく、娘の努力等を認めない(もしくは認められない)親。
そこからの紆余曲折あって「人に抱きしめられたい」という気持ちが強くなり
そのお店に連絡をするのですが・・・
そこでの、あまりの不器用さと
その後の世間から与えられていた無形の圧力からの解放。
人が幸せをどう実感するのか、最近よく考えます。
今の自分の年齢からすると、著者の立場だけでなく
親の視点からも見てしまって、複雑な気持ちになります。
ただ、自分の中にある様々な感情(塊)を言語化、マンガとして表現されると
こういう風に自分の思いを形に出来ない人たちにとっても非常に助かるように思えます。
ハイスコアガール 6巻
2016/07/28 ( Thu )
「ハイスコアガール 6巻」(感想)
(著)押切 蓮介
諸般の事情で中断していたこの作品も
約3年ぶりに復活。
前巻で、もりあがっていた戦いも一段落つき
今回は『ときメモ』を母親・ヒロインの姉・サブヒロインの前でプレイするという(笑)
ある種、罰ゲームかと言いたくなる趣向に笑わせて貰いました。
星野、目をつぶって。 1巻
2016/07/27 ( Wed )
「
星野、目をつぶって。 1巻」(
感想)
(著)
永椎 晃平小早川はクラスの日陰者。休み時間は寝たフリ・・・。
クラスメイトには名前も憶えられてない…。
だが、ある夕暮れ、小早川はクラスの人気者・星野海咲の誰も知らない素顔を知ってしまう!
そして、その日その時こそ、小早川の、星野の秘密を守る波乱の日々の幕開けだった!
秘密を抱えた少女×退屈に生きる少年──二人が紡ぐ“日常革命系ボーイ・ミーツ・ガール”!!
ということなんですが・・・
正直、この作品を読みだしたのは、『てのひらの熱を』の為に週刊少年マガジンを購入していたからなのですが・・・
タイトルも・・・どうしても『百瀬、こっちを向いて。』を思い出してしまい
いまいち食指が動かなかったのですが。
本編が始まるやいなや、

のインパクトが(笑)
鬱屈した主人公がもう・・・色んな意味で、新鮮です。
個人的にはおそらくは2巻収録の第11話「世界を変えさせておくれよ」
彼の鬱屈と星野との影響が相まって、内心を叫ぶシーンがとても、良いんです。
この言葉が、周囲の人間に波及していく様。
星野との距離感の変化も含めて、しっかり1話に込められています。
今日更新(発売の)2016年35号 第十六話での主人公・小早川の恋愛相談のリアクションはとても好きでした。
『燃えよペン』の炎燃が
「
自分がどうしていいかわからんものを、作品の中でいーかげんな結末をつけるなーっ!!」
ぐらいインパクトがありました。
いやー。現在連載中の少年誌で恋愛モノをほぼ全否定する主人公(笑)
ヒロイン・星野だけでなく、他のキャラクターも生き生きしていて、続きが楽しみな作品の一つです。
下の娘が気に入って、購入した単行本は彼女にあげました。
(カバー下にもちょっとしたお楽しみがあるのですが、彼女の方が先に気がつきました)
カササギの計略
2016/07/26 ( Tue )
「カササギの計略」(感想)
(著)才羽 楽
第15回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉作品の本作は、
“白いどんでん返し"です!
僕が大学とバイトを終えてアパートに帰宅すると、部屋の前に見知らぬ美女がしゃがみこんでいた。
女は華子と名乗り、かつて交わした約束のために会いに来たと告げる。
僕にそんな約束をした記憶はないものの、それからなし崩し的に彼女と同棲生活を送ることに。
次第に華子へ魅かれていく僕であったが、彼女は難病に侵され、あとわずかな命だという。
ともに過ごす時間を大切にする二人。
しかし、彼女にはまだ隠された秘密があった――。
読み終わった気分としては、昨日読んだ、『何様ですか?』よりは、やはり気持ちは良いのですが。
ミステリ的な出来としてはどうなんでしょう・・・
両方とも、答え(結末)から逆算していくと、この展開しかないかな・・・?と思いますが。
本作は謎の美女・居座る・難病とまあ(笑)ある意味王道なんですけど
そこからもう一つが、かなり、自分のフィクション受容度ギリギリでした。
結末としてはきれいだけど、全肯定できるかというと
こちらもまた「うーん」と唸ってしまいます。
何様ですか?
2016/07/25 ( Mon )
「何様ですか?」(感想)
(著) 枝松 蛍
第15回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉作品の本作は、“黒いどんでん返し"です!
クラスには二人の美女がいた。中学時代に義父から性的暴行を受けた女子高生・平林美和は、
義父に殴り殺された弟“ユウちゃん"を内面に宿し、その囁きに従って“ファイナルプラン"と名づけられた大量殺人計画を遂行しようとする。
一方、倉持穂乃果は意識が高く社交的で、自らの日常や読んだ本の感想をブログに書き続けていた。
そんな倉持を嘲笑しながら着々と計画を進める平林であったが、その先には思いがけない事態が――。
ううむ。これ、多分評価真っ二つだろうなー。というのが正直、偽らざるところ。
“黒いどんでん返し”が提示されていなければ、(おそらく)苦情もくるでしょうし
かといって、書いておかないと手にとってもらえないでしょう。
なんとも言えない「なるほどね・・・」と呟いた作品でした。
お父さんの会社
2016/07/24 ( Sun )
「お父さんの会社」(感想)
(著)草上 仁
日本中のサラリーマンが夢中になっているコンピューター・ネットワーク・ゲーム。
カイシャ・クエスト。
プレイヤーの1人である村田はゲーム内で作成した資料が
現実の会議中に他人の資料として出されたのに出されたのに気づく・・・
この作品も好きで何回も読んでいるのですが。
作中に“社畜”という言葉が登場し、軽くへこみます。
1993年の作品なので、23年前か~。
女子高生ハッカー 鈴木沙穂梨と0.02cmの冒険
2016/07/23 ( Sat )
「女子高生ハッカー鈴木沙穂梨と0.02cmの冒険」(感想)
(著)一田 和樹
『天才ハッカー安部響子と五分間の相棒』シリーズの2作目です。
ネット冤罪とスマホゲーム。
ある意味、今までの作品『もしも遠隔操作で家族が犯罪者に仕立てられたら ~ネットが生み出すあたらしい冤罪の物語』
で描かれていた冤罪の部分からスタートして
ラストには、ゾクリとするほどの寒気を感じる内容で、本当に怖かったです。
今、読むべき物語の一つだと思います。
ドロップフレーム 1~3巻
2016/07/22 ( Fri )
「ドロップフレーム 1~3巻」(感想)
(著)成家 慎一郎
高校2年生の閏之介は、9月にある文化祭で流す映画を作るため、夏休みを使って仲間たちと撮影することに。
それぞれ得意な分野を活かそうとするが、肝心の役者がいない…。
困りながらも撮影を続けていると、偶然ハーフの少女、ルウと出会う。
彼女も映画作りに加わることになるのだが、少しずつ5人の距離に変化が現れる…。
そして、最高で最悪の夏休みが始まった―。
いや~。面白かった。
1巻のラスト1ページで「は?」となって一気に読み返してしまいました。
詳しい内容には触れませんが
できれば、1~3巻まで一気に購入されることをおススメします。
彼女がエスパーだったころ
2016/07/21 ( Thu )
「彼女がエスパーだったころ 」(感想)
(著)宮内 悠介
百匹目の猿、エスパー、オーギトミー、代替医療・・・
ある意味、SFとしては手垢のついたギミックを
丹念によみがえらせ、再構築をしてしまう。
そこに現れるのは、予定調和から少し外れてしまった物語で
変なリアリティが妙に気持ち良く感じてしまいます。
蛇行する月
2016/07/20 ( Wed )
「蛇行する月」(感想)
(著)桜木 紫乃
「東京に逃げることにしたの」道立湿原高校を卒業した
その年の冬、図書部の仲間だった順子から電話がかかってきた。
二十も年上の職人と駆け落ちすると聞き、清美は言葉を失う。
故郷を捨て、極貧の生活を“幸せ" と言う順子に、悩みや孤独を抱え、
北の大地でもがきながら生きる元部員たちは引き寄せられていく――。
妻のある男と逃げた順子を縦軸に。
高校の図書部の仲間たち。
そして彼女に縁のある女性たち。
彼女たちそれぞれの視点から描かれる順子と
語り手である女たちの人生が、明らかになっていき
幸せとはなにか考えさせてくれます。
初めて読んだ作家さんなんですが、皮膚感覚というか
それを文章にするのが非常に巧い印象を受けました。
あとは、ダメ男の描写も、「うわー」っとなるくらい鋭く
些細な所でその男の本質が透けて見える感じが
怖いもの見たさと相まって良かったです。
作品全編に流れている、「幸せとは何か?」という問いと
貧しさ、貧しさが無ければ、閉塞感。
そこから抜け出すことはできるのか?
双亡亭壊すべし 1巻
2016/07/19 ( Tue )
「双亡亭壊すべし 1巻」(感想)
(著)藤田 和日郎
震撼のスペクタクル・モダン・ホラー!!
大正時代より、東京・沼半井町に
傲然とそびえ立つ奇怪な屋敷、
名を「双亡亭」。
この作品の為に「週間少年サンデー」を買っているのですが。
まず、タイトルと予告カットで、わくわくしたのを思い出します。
てっきり、武侠アクションかな~と思っていたのですが(笑)
まず、1話目の展開とヒキのとんでもなさは驚きました。
『地獄の家』や『アッシャー家の崩壊』『悪魔の棲む家』『山荘綺談』
『ラプラスの魔(前半部)』・・・『シャイニング』も一応それかな?
「おー。幽霊屋敷モノか・・・」と思った瞬間に
落差のある展開で、この1話だけでも十分元は取れた感じはします。
途中に挿入される恐怖描写が健在なのも良いですね。
あとは、先週号(33号)の16話目のラスト。
「週刊マンガで、そのヒキをやるのかよ!」って思いましたが。
『からくりサーカス』のぜひとか
白面の御方さまが復活してきた時の絶望感に比べれば
まだまだこれからという感じですね・・・。
ただ、今回も序盤から主人公と思しき人物が2~3人いるので
そこの交通整理をどうやって行くのか。
『からくりサーカス』の手法は使わないでしょうが
“双亡亭”というゴールが決まっているので、今回はスムーズに行って欲しいですね。
復活祭
2016/07/18 ( Mon )
「復活祭」(感想)
(著)馳 星周
株式公開を目指せ、
その後で株を売れ。
かつての地上げと同じ方程式がそこにあるーー。
久し振りの馳作品。
・・・なんだろうなぁ、この感じは。
ある意味、登場人物たちが述懐するように
著者も、読み手である自分も年をとったという感じです。
昔であればもっと、憎悪や嫉妬の書き方はねちっこかったし
登場人物のそこからの行動はもっと破滅的だった感じがします。
そこがこの作品では希薄というか、おとなしく感じてしまいます。
ただ、読み手である自分の方もそれがちょうどよくなっているのが
あんまり、脂濃いものを食べれなくなったのと同じ感覚です。(笑)
自分の年齢変化も感じる一冊でした。
ひとりぼっち惑星
2016/07/17 ( Sun )
「ひとりぼっち惑星」(感想)
色々、やらなければならないことや考えなければいけないことが多くなり、思いっきり、現実逃避に(笑)。
このゲームも説明が難しいというか、説明することが野暮な感じです。
よくわからないまま、プレイして
よくわからないところを想像力で補填していく
そんなゲームだと思います。
僕のカノジョは浮気なんてしない
2016/07/16 ( Sat )
「僕のカノジョは浮気なんてしない」(感想)
普段から楽しみにしているサイトで紹介されていたのでダウンロードしてみました。
スマホでゲームするのはこれが初めてなんですが。
これは、面白かったです。
彼女からの昨日、楽しかったねのメール?からはじまるのですが。
主人公が遊んだのは一昨日・・・
さて、カノジョは浮気をしているのか否か?
選択肢を選んでいく、昔でいうところのAVGタイプなんですが。
急に発生する問い詰めるシステムが時間制限もあり緊張感がたまりません。
プレイしていて、こういった推理系のゲームって今まで、犯人を推理するとか、追い詰めた結果はわりと爽快感や達成感があるものなんですが。
追い詰めた結果が、なんともいえない気持ちになるという、不可思議な精神状態に(笑)
プレイ時間も短めに設定されているので
サクサク進みます。
エンディングは6種類ですが、
そこでの主人公ではなく、プレイヤーに見せられる情報の出し方が巧みで。
すぐに次のプレイしたくなるようになっています。
読者ハ読ムナ(笑) いかにして藤田和日郎の新人アシスタントが漫画家になったか
2016/07/15 ( Fri )
「読者ハ読ムナ(笑)
いかにして藤田和日郎の新人アシスタントが漫画家になったか」
(著)藤田 和日郎 (構成)飯田 一史
藤田漫画の本質に迫る一冊でした。
本当に、ここまで書いていいのか?とか。
インタビュー等でも“もちこみ”をするように口にする理由も
非常によくわかります。
この作品では架空の新人アシスタントが藤田和日郎の元にアシスタントに入りながらも
編集者にネームを持って行き、ボツをくらう。
その編集者の言ったことを、藤田和日郎が噛み砕くことによって
今の持ち込みの原稿がどういう作品・状態か分かるようになっています。
(編集者側からの意見も聞けて
「あ、連載作家をもちながら、新人作家たちの卵を孵す努力の大変さも、ほんの少しですが分かった気がします」
以前読んだ『荒木飛呂彦の漫画術』とは真逆な部分もあれば
重なる部分もあり
非常に面白く読めました。
今ですと、ツイッターで早速、同業者の方々にいじられている藤田先生のツイートも楽しめます。
夜廻り猫 1巻 今宵もどこかで涙の匂い
2016/07/14 ( Thu )
「夜廻り猫 1巻 今宵もどこかで涙の匂い」(感想)
(著)深谷 かほる
「泣く子はいねが~~」。涙の匂いのするところに現れる夜廻り猫の遠藤平蔵。
老若男女、犬猫問わず、涙する人とともに呑み、笑い、ときに励まし、
ときに見守り、いつも彼だけはそっと寄り添う。
良いです。
何だろう、この書き文字の感じとか“水玉螢之丞”さんに似ている。
ごくごく、普通の人々。
でも、確実に今を切り取っていて。
生きづらく、寛容さが少しずつ減って行っている現代を描いています。
遠藤平蔵が必要でない場合もあり
そうかと思うと、しみじみと8コマの中で彼の存在で
ほっとする作品も多く存在します。
あげくの果てのカノン 1巻
2016/07/13 ( Wed )
「あげくの果てのカノン 1巻」(感想)
(著)米代 恭
高月(こうづき)カノン、23歳。
高校時代からストーカー的に想いを寄せる境(さかい)先輩と、
アルバイト先の喫茶店で再会を果たす。
でも、いけない。
先輩は世界の英雄で、そして奥さんのものだから。
SFとストーカー的恋愛がまじりあった、異色の作品です。
謎の生物との戦いや地上・地下 再生技術等のSFギミックも
良い感じで小出しにしてくれて
作品の全貌が1巻の段階では全くわかりません。
そして、ヒロイン・カノンの行き過ぎっぷりに「おお・・・」と思いながらも
程度はさておき、誰もが心の中に在る恥ずかしい想い出や気負いや
その他もろもろの感情を刺激されると思います。
雑記
2016/07/12 ( Tue )
最近、聴いているのが
岡崎体育の『フレンズ』や
打首獄門同好会の『フローネル』
『日本の米は世界一』
とかです。
バカなことを本気でやっている姿か
かっこいいです。
雑記
2016/07/11 ( Mon )
今回の記事は、ほぼ言い訳です。
おおっ、今回のブログDEロードショーは「ピーター・フォーク作品」かぁ。
以前も、このブログで相談した友人やいつもの書店員(店長)さんたちとも
ああでもないこうでもないと、ほとんど学生のノリで決めていき
久しぶりに、10枚ぐらいDVDを借りてきたのですが(笑)
顔見知りのT屋の店員さんにも、「今回はコロンボっすか」といわれながら
(彼にも聞いたらまた、観る本数が増えそうだったので(笑)やめましたが)
・・・家に帰って、今、家でDVDが観れる機器、リビングのTVだけ。
なおかつ、クーラーもその部屋にしかない状態。
その上、息子が定期考査前というありさまで(笑)
せっかく、借りてきたのに、観る時間が捻出できるかどうか・・・
申し訳ありません。
ただ、三本だけでも、十分見応えのあるシリーズであることは再確認出来ました。
リクエストして頂きありがとうございました。
刑事コロンボ 溶ける糸
2016/07/10 ( Sun )
「刑事コロンボ 溶ける糸」(感想)
(主演)ピーター・フォーク
この作品も好きです。
犯人が前の二人と違い、本当に冷静、冷酷で。
コロンボ作品の中でも強烈な印象を残します。
リンクさせていただいている“忘却エンドロール”の宵乃さんのイラストも素敵です。
犯人役はMr.スポックこと、レナード・ニモイ氏。
もう、宇宙人(バルカン人)で慣れていたので、
地球人の役で出ると物凄~く違和感を感じます(笑)。
(すごく失礼ですが・・・)
一つ一つの行動は論理的ではなく、衝動的で
狡知には長けている犯人像は
コロンボとの対決が際立ちます。
刑事コロンボ 忘れられたスター
2016/07/09 ( Sat )
「刑事コロンボ 忘れられたスター」(感想)
(主演)ピーター・フォーク
今回のブログDEロードショーは『ピーター・フォーク出演作品』ということで
2作目はこの作品でした。
正直、刑事コロンボの中でも、小学生の高学年か中学生の頃の自分には
このラストは複雑な印象を残しました。
それにしても、改めてみるとセット等が豪華ですねぇ・・・。
今回の作品の場合、事件発生が夜だったこともあり
コロンボも、寝癖はついているはネクタイもきちんと結んでいない有り様です(笑)
執事レイモンドが灰皿をもって、コロンボについて回るのも可愛らしい。
今回の作品の場合、犯人の往年のミュージカル女優グレース・ウイラー。
カムバックの為に必要な50万ドルを、夫で元医師のヘンリーを自殺に見せかけて
殺すことにより達成しようとしています。
この作品のグレース・ウイラーに対してあまり、共感を
最初に観た時は
あまり感じませんでした。
ネタバレの為、追記に。
刑事コロンボ 別れのワイン
2016/07/08 ( Fri )
「刑事コロンボ 別れのワイン」(感想)
(主演)ピーター・フォーク
今回のブログDEロードショーは『ピーター・フォーク出演作品』ということで
この作品でした。
刑事コロンボの中でも有名な作品ですが
自分が最初に観たのは、小学生の高学年か中学生の頃だったと思います。
倒叙ミステリーという言葉も知っていたかどうか。
デキャンタ(デキャンタージュ)もこの作品で知りました。
『刑事コロンボ』の基本的な流れとして
(何らかの理由で)犯罪を犯した頭脳明晰な犯人の隠蔽工作を
一見風采の上がらないコロンボが暴いていく。
今回の作品の場合、犯罪は計画的ではなく、突発的なものではありましたが
理由はとても、納得のいくもので
観客の気持ちとしては犯人のエイドリアン・カッシーニに肩入れをするようにできています。
エイドリアン・カッシーニはとても狡知に秀でた人物ではありません。
ただ、本当にワインを愛しているのが伝わってきます。
ネタバレの為、追記に。
雑記
2016/07/07 ( Thu )
なんで『てのひらの熱が』・・・・ショック。
3びきのかわいいオオカミ
2016/07/06 ( Wed )
「3びきのかわいいオオカミ」(感想)
(著)ユージーン トリビザス ヘレン オクセンバリー
友人に勧められて、下の娘に見せたら
「あ、それ、小学2年の時に読んだよ!!おもしろいよねぇ」との反応。
内容自体は『3びきのこぶた』の主役を交代させた作品なのですが
登場する“おおぶた”の悪逆非道(笑)ぶりがたまりません。
どう、ひどいのかは読んでいただいた方が楽しめるかと思います。
・・・娘はラストは納得していたようでしたが
(おおかみも 途中でバドミントンをやっていたり危機感があるのかどうか、謎の部分がありあましたが?)
世代的には“さるかに合戦”や“かちかち山”を読んできた
自分としては、もう一つどんでん返しを期待してしまいました(笑)
トクサツガガガ 7巻
2016/07/05 ( Tue )
「トクサツガガガ 7巻 」(感想)
(著)丹羽 庭
通常の特撮ショーとラブキュート(いわゆるプリキュア系)のショーの差。
大人の視点からすると、お、おい。となるのですが
本当に痒い所に手が届く作品です。
リメイク=『ガッカリメイク』と評するセンスの良さ。
血と霧1 常闇の王子
2016/07/04 ( Mon )
「血と霧1 常闇の王子」(感想)
(著)多崎 礼
血の価値を決める三属性――明度(バリュー)、彩度(クロマ)、色相(ヒュー)――による階級制度に
支配された巻き貝状の都市国家ライコス。
その最下層にある唯一の酒場『霧笛(むてき)』で
血液専門の探索業を営むロイスのもとに、少年ルークの捜索依頼が持ち込まれた。
だが両親だと偽る男女は、事件の核心部分を語ろうとしない。
価値ある血を持つと思われる少年に自らの過去の因縁を重ねたロイスは調査を始めるが、
それは国家を揺るがす陰謀の序章に過ぎなかった。
探索者(サーチャー)とか書かれるとわくわくする方にはお勧めです(笑)
“血”によって価値が決められる異世界ですが
説明もわかり易く、昔“ソノラマ文庫”の作品群などにハマった方には
楽しく読めると思います。
登場人物もある程度、「ああ、こういうタイプをここで出してくるか」等
(逆に、自分はその“お約束”も心地良く感じました)
あと、2巻でどのように物語が展開・収束するかによって評価すると思いますが
今の所、十分楽しめる作品でした。
ささやかな手記
2016/07/03 ( Sun )
「ささやかな手記」(感想)
(著)サンドリー・コレット
目覚めると、鎖をつけられ、地下室で監禁されていた―。
ある事情から、人目を避けて南フランスの田舎の民宿に滞在していたテオは
周囲の山中を散策していたところ、廃屋めいた家に暮らす老兄弟によって囚われの身となってしまう。
地下室の先住者リュックは、彼にこう告げる…「地獄にようこそ」。
ストーリーはとてもシンプルですが
『ミザリー』とは違い、ただ、単に労働力として老人たちに監禁される〈俺〉。
普通の人間よりもタフである経験をしているはずの彼の人間としての尊厳、抵抗する意志が
失われていく過程がこれでもかと描かれていて、凄いです。
不条理感では『プリズナーNo6』に近い所もありますが
あの作品にあった、知恵比べの要素は非常に少なく
純粋に過酷な労働により、単純に疲弊していく
人ではなく<犬>と呼ばれることを徐々に受け入れていく様だったり
最後の〆方もまさか、こんなに詩情を感じさせるものになるのにも
驚きました。
子どもたちは狼のように吠える 1巻
2016/07/02 ( Sat )
「子どもたちは狼のように吠える 1巻」(感想)
(著)地本 草子
不法移民の大量流入のため、世界最悪級の犯罪地帯となった日本領サハリン。
裕福な日本人家庭に生まれた14歳のセナは、突然父母を惨殺され、
ヤクザが子どもたちを玩具にする「学校」に売り飛ばされる。
絶望に沈む彼は、そんな逆境を嘲笑う同い歳のロシア人移民のニカと出会った――。
全ての理不尽な運命と身勝手な大人たちに復讐するため、ふたりは銃を手に立ち上がる!
硝煙弾雨のティーンエイジ・ノワール「少年篇」。
いやー。好きなタイプの作品です。
復讐譚であり、少年の成長譚でもあります。
セナとニカの二人の関係も、良い意味でべたついていなくて
あっという間に読み終えてしまいました。
馳星周作品などが好きな人にもおすすめです。