罪色の環 ―リジャッジメント―
2016/02/29 ( Mon )
「罪色の環 ―リジャッジメント―」(感想)
(著)仁科 裕貴
あなたたちは裁判員に選ばれました。
日給四〇〇万で疑似裁判をしてください」―音羽奏一もまたその裁判員に選ばれた一人。
彼は、かつて被疑者となった「首絞めピエロ事件」で無罪になった特殊な経歴を持つ大学生である。
そんな彼をはじめとして、計六名の男女が識神島と呼ばれるリゾートに集められた。
その目的とは、十九年前に無罪の判決を下された強盗殺人事件の再審。
だが、彼らはゲーム感覚で行われる裁判で、ある真実を知ることに・・・。
最近読んだ同著者の『初恋ロスタイム』とはまた傾向の全く違う物語で
序盤から主人公格の音羽が“首絞めピエロ”を名乗る連続殺人犯として裁かれるところからスタートします。
そこから、どうやって無罪になるかを描き、その後の生活も丹念に描かれていきます。
著者が元警察官という経歴を遺憾なく発揮しており
謎の島で集められた人間たち。そこで行われる裁判。
裁判員制度も含めて、死刑とは?罪の重さとは?
謎の提示の仕方。
集められた人間各々の思惑。
面白く読みながら、色々と考えさせられる作品でした。
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雑記
2016/02/28 ( Sun )
いや、ガキの頃から行っていた書店さん。
先々週も、行っていたのですが・・・
今日行ったら、シャッターが閉まってる・・・
2日前に閉店。
マジか。
取次店さんの廃業から営業が困難とのこと。
40年間のご愛顧ありがとうございました。の文字に茫然としてしまいます。
辛いなぁ。
ポプラ社の少年探偵団(怪人二十面相シリーズ)を買って貰ったのもここだった。
はぁ~。つらい。
・・・つらいけども
本当にありがとうございました!!
僕だけがいない街
2016/02/28 ( Sun )
「僕だけがいない街」第8話 観ました。
お母さんの洞察力、半端ねぇ(笑) さすがは子供にして“妖怪”と言わしめるほど。
まぁ、声からして、某少年探偵だし・・・。
それにしても、料理が美味そうなアニメではあるけども
今回はそれが如実に話の内容・ヒロイン(雛月加代)の境遇を端的に表しているのがすごい。
雛月の母親の食事自体(カップ焼きそば)だったりするのも・・・
悟「加代 お母さんと離れ離れになるよ」
加代「それは凄く嬉しいことだよ」
子を持つ親としては・・・子供からそう言われること自体がツラいなぁ。
そして、渡される(過去の時間ではもらえなかった)誕生日プレゼント。
泣けるわ。
悟の母が、雛月の頭を撫でるとこも、もう・・・
そして。カレー。
原作、読んでいるんだけどもカラーになると料理等の色合いが余計に情報として入ってくる感じがあります。
お風呂・ホットカルピス。
川の字で寝る(いや小の字か?)
お母さんの「・・・わたし、邪魔だべか?」にも噴きましたが。
暖かさが、本当に雛月の心をほぐしていく様が伝わってきます。
そして、翌朝の朝食(気合いが入ってる!!)
対比が、カップヌードル→(何もつけていない)食パン→200円
雪のある公園のベンチで食べている雛月の姿。
そりゃあ・・・。
過去の時間で、写真の目つきがああなるのも。
文集にああいう作文を載せるのも、わかる気がする。
本当に人間らしい扱いを受けて
今までの扱いがツラいものだと
麻痺していた心が認識して、泣くところは
思わず、もらい泣き。
(オッサン・・・アニメ観て泣いてる場合じゃねえよ、とは思うのですが・・・)
それ以外にも、原作既読者にはハッとさせる仕掛けがあって
「おおっ!!」となりました。
あと、4話で終わらせられるのかが心配になってきましたが・・・
大丈夫かな?
まおゆう魔王勇者 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」16巻
2016/02/27 ( Sat )
「まおゆう魔王勇者 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」16巻」(感想)
うーん。なんか、作品そのものもラストに向かっているのにもかかわらず
読み手の方がそれにのれないのは、なんでだろう?
すみません。ちょっとバタバタしてますので
後から加筆します。
月刊アフタヌーン4月号
2016/02/26 ( Fri )
「月刊アフタヌーン4月号」読了。
個人的に一番面白かったのは『鉄風』の太田モアレ氏が描いた
『ネオ寄生獣№10 今夜もEat it』
原作をきっちり咀嚼しまくり作品にバンバン反映させまくる。
ある一人の寄生生物(というしかない)一生を描いたこの作品。
これぞ、オマージュ!!
愛に溢れてる。
なおかつ笑えます。
うしおととら 完全版 11巻
2016/02/25 ( Thu )
「
うしおととら 完全版 11巻」(
感想)
(著)
藤田 和日郎個人的に、好きな作品が3つ入っていて、それだけでも凄く幸せ。
『麻子の運動会』
『愚か者は宴に集う』
『ブランコをこいだ日』
唯一、不満と言うか残念だったのは
単行本19巻の表紙を使って欲しかったなぁ・・・

てのひらの熱を 第四話
2016/02/24 ( Wed )
『てのひらの熱を』第4話。
もう安定した面白さすら感じます。
会話のテンポの良さ、空手シーンの迫力。アオリ文(?)のセンスの良さ。
孤高の天才だった匠が前作『30センチスター』のカナと重なります。
でも、彼、彼女らはもう孤高ではないところにグッときます。
そして、序盤の慎也と匠の教室でのシーンは『ピンポン』のスマイルとペコを彷彿とさせます。
それにしても・・・来週2話掲載って、結構1話目からP数多いんだけどな~。
できれば大事に作品、作家さんも育てて欲しい気がします。
本当に慎也と匠の近くで“トレールウェイ”(5人のバージョンで)が歌うシーンがあることを
秘かに祈ってやみません。
恋は光 4巻
2016/02/23 ( Tue )
「恋は光 4巻」(感想)
(著)秋 枝
もうね。北代さんが健気で健気で・・・。
主人公・西条との何気ない台詞に
(特に、東雲さんのことを口にした時の北代さんの微妙な表情の変化・・・)
彼女の行動の裏に隠された気持ちを思うと胸が痛くて、身もだえすること必至です。
もう一人のヒロイン(おそらくはメインヒロイン)であろう
東雲さんもモンペ(!!)を履いて、祖母(先祖の)墓を掃除していたり
彼女はある意味、初めての“恋”というものに
一つ一つ感動したり、喜んだり、落ち込んだり これまた可愛らしいのですが・・・
やっぱり、北代さんの健気さが強く印象に残った巻でした。
ただ、それだけでよかったんです
2016/02/22 ( Mon )
「ただ、それだけでよかったんです」(感想)
(著)松村 涼哉
ある中学校で一人の男子生徒Kが自殺した。
『菅原拓は悪魔です。誰も彼の言葉を信じてはいけない』という遺書を残して――。
自殺の背景には"悪魔のような中学生"菅原拓による、Kを含めた4人の生徒への壮絶なイジメがあったという。
だが、Kは人気者の天才少年で、菅原拓はスクールカースト最下層の地味な生徒。
そして、イジメの目撃者が誰一人としていなかったこと。
彼らの接触の証拠も一切なかったことなど、多くの謎が残された。
なぜ、天才少年Kは自殺しなければならなかったのか。
「革命は進む。どうか嘲笑して見てほしい。情けなくてちっぽけな僕の革命の物語を――」
悪魔と呼ばれた少年・菅原拓がその物語を語り始めるとき、そこには誰も予想できなかった、驚愕の真実が浮かび上がる――。
これが処女作の作家さんらしいのですが
面白い書き手さんが出てきたものです。
ラストのもろもろの処理の仕方には、いささか納得いかない部分もあるのですが
それらを差し引いても、文字通り“驚愕の真実”にはおおっ!!と気持ちよく驚かされました。
この読者を驚かせようとする気持ち。
(気概と言うべきかな)
これから、どういう風な作品を書いていかれるのか楽しみにしたいと思います。
初恋ロスタイム
2016/02/21 ( Sun )
「初恋ロスタイム」(感想)
(著)仁科 裕貴
僕の「青春」は、人よりも少しだけ長いらしい。
ある日、僕以外の時間が止まったのだ。
それは、ごく平凡な高校生活を送る、相葉孝司に唐突に訪れた特別すぎる青春だった。
午後1時35分、毎日決まった時刻に訪れる1日1時間だけのロスタイム。
そのロスタイムの中で自分と同じように動くことのできる少女、篠宮時音に出会った。
うん。良かったです。
止まった1時間という中で何をしようかと主人公が右往左往する様。
ヒロインとのやりとりも、変に甘すぎず、かといって、飛ばし過ぎてもいない会話は
読んでいて自然とこちらの中に入ってきました。
登場人物は作品の設定上多くはありませんが
それぞれに主人公に見えない面を持っていて
彼の人への認識が、最初の頃と、物語後半では大幅に変わっていることにも
読んでいて気持ちよく、青年の成長小説としての側面も併せ持ちます。
本作の主人公も男子校生なのですが
あとがきで、著者が男子高出身らしく、男子校生特有のこじらせ方を解説してくれます(笑)
(・・・まぁ、共学だからって
全ての人間が青春を謳歌する訳ではないのですがね・・・(血涙))
ラストも、個人的には好きでした。
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バイオガイア プロデンティス 生きる乳酸菌(Lロイテリ菌) ミント味 30粒
2016/02/20 ( Sat )
「バイオガイア プロデンティス 生きる乳酸菌(Lロイテリ菌) ミント味 30粒」(感想)
以前、歯科医の友人から勧められて、舐めてみたことがあったのですが
夜、歯を磨いたにもかかわらず
翌朝の口の中の何とも言えないイヤな感じが消失したのを覚えています。
決して、安い!!という金額ではないですが、1ヶ月分ですし
自分としては気に入って使っています。
僕だけがいない街
2016/02/19 ( Fri )
『僕だけがいない街』 第7話観ました。
いやー。いいですねぇ。
分かっていても、この展開は良いですね!!
(あえて、内容には触れませんが)
30分が短く感じる今回も上手いヒキに、満足でした。
灰と幻想のグリムガル等5
2016/02/18 ( Thu )
『灰と幻想のグリムガル』 第六話 観ました。
正直、ラブコメ部分はあんまり、いらんかなぁ・・・
ハルヒロがリーダーとしてほんの少しづつ、成長していきます。
モクゾーの戦い方、そして個ではなく、チームの為に
お金を出そうとする部分。
些細なことですが、それすら、マナトに頼っていたことに気がつきます。
・・・ただ、普通さ、死んでる人間に話しかけて、絵的にその死者が登場することはフィクションではよくあるけども・・・
ちょっと長すぎでしょ。
やっぱり、死んだ人間にはもう会えないし、思い出すことしかできない訳ですよ。
本当に悲しいことですが・・・。
そうやって生きていくしかない。
それをこの作品で、しっかり描きたかった(人間も、ゴブリンも命としては同じ)と思っていたで
ちょっと・・・勿体なかった気がします。
(まぁ、ここら辺は、おそらく、観ている人間の経験とかそういったものに大きく左右されると思いますが・・・)
『昭和元禄落語心中』 第六話観ました。
ようやく、師匠が自分自身の持つ特色、色気。
自分の落語の手掛かり見出していきます。
本当に、美術もすごいし。
声優さんたちも、落語も凄い。
ただ、話の流れ上、あと2話~3話、回想が(それも重要なパート)続くのはわかりますが
原作を読んでいた時も、思っていましたが、そろそろ与太郎が観たいという気持ちもなりますね。
『亜人』 第五話も。
ちょっと、子供に見せたくない描写があったの
医者たちの言動や器具、永井圭の不死身度を測るシーンは5分ほど録画していた部分を削りました。
あとは、帽子こと(佐藤さん)の本格的な戦闘シーン(1回目)
戸崎(トサキ)に対して
「(あえて)トザキくん」と呼びかける地味な嫌がらせ(笑)というか主導権は彼が持ってるのが分かるのも素敵でした。
あと、戦闘シーンで、ここまで、不死身(再生能力)を使いこなす描写はいいですね。
孤独のグルメ
2016/02/17 ( Wed )
『孤独のグルメ season5』
時間や社会に囚われず幸福に空腹を満たすとき、
つかの間、彼は自分勝手になり、自由になる。
誰にも邪魔されず、気を使わず物を食べるという孤高の行為。
この行為こそが現代人に平等に与えられた最高の癒しと言えるのである
録画してある お気に入りの回の中でも、食欲の沸く、ラムチョップの回を観てしまった。
ううん。我ながら馬鹿だ。
こんな時間に店なんか開いていない。
開いていても、家族を起こして行く訳にも行かず。
仕方なく、明日の朝を待つしかない・・・
でも朝から、ラムというのも(もちろんあり得ないが)・・・無理があるなぁ。
寝よう。
メアリー・スーを殺して 幻夢コレクション
2016/02/16 ( Tue )
「メアリー・スーを殺して 幻夢コレクション」(感想)
(著)乙一 中田永一 山白朝子 越前魔太郎 (解説)安達 寛高
4つのペンネームを持つ作家が
それぞれの作風、あるいは作品の傾向によってペンネームを使い分けているのか。
なおかつ、解説を映像作家でもある本人(本名)がさらっと語ってくれます。
個人的に一番好きなのはやはり中田永一氏の表題作『メアリー・スーを殺して』
乙一氏得意の胸が痛くなる学生時代と謎とドラえもん愛がさらりと描かれる『山羊座の友人』
こちらはコミックス版も良いので、読み比べるのも一興かと。
怪談・ホラー要素の強い山白朝子氏の『トランシーバー』
この中では別の共作の中の一人である越前魔太郎氏の作品『エヴァ・マリー・クロス』も
こういうのが書けるんだと驚いた次第です。
ハイキュー!!セカンドシーズン等
2016/02/15 ( Mon )
『ハイキュー!!セカンドシーズン』
第19話 『鉄壁は何度でも築かれる』 いや・・・良かったです。
主人公たちのチームである烏野の試合ではなく。
(第1シーズンで主人公たちを破った)青葉城西と
(物語開始時に3年エース東峰の挫折の原因となった県内随一の“鉄壁”を誇る)伊達工業の試合だったのですが。
本当に、構成が上手いというか
きっちり1話で終わらせながらも
青葉城西のエース・岩泉の恰好良さ、伊達工業の部員たちの変化と変わらないものを両方描いてみせたり
良い所で次回のヒキにしたり。
今回は最後にCパートを作っていよいよセカンド・シーズン ラストの試合に全部を注いでくれそうです。
『僕だけがいない街』
第六話 『死神』も、最後の最後でこう来るか!!って
(両方とも原作読んでるんですけどね・・・)
アニメとしての観せ方(魅せ方)が上手いなぁ!!と思います!!
で、気になったのは両方の作品の脚本と
シリーズ構成を担当している“岸本卓”という人物に非常に興味が沸いている所です。
ネバーエンディング・ストーリー
2016/02/14 ( Sun )
「
ネバーエンディング・ストーリー」(
感想)
(監督)
ウォルフガング・ペーターゼン(主演)
バレット・オリバー ノア・ハザウェイ タミー・ストロナッハ今回の第4回真冬のファンタジー企画はこの作品です。
いじめっ子に追いかけられて古本屋へ逃げこんだバスチアン。
そこで「はてしない物語」という一冊の本を見つけた彼は屋根裏の物置に隠れ、夢中になって読み始めた。
――おとぎの国ファンタージェン
そこは何者かに襲われて山も川も人も動物も、すべてが跡形なく消え去ろうとしていた。
しかも象牙の塔に住む女王は原因不明の病に冒されていた。
病を治せる者を探すべく愛馬を駆る少年アトレーユ。
いやー。この音楽だけでも、泣ける(笑)
最初に、映画を観た時のアトレーユ役のノア・ハザウェイの美少年ぶりが
本当に“選ばれた人間”っぽいんです。
幼ごころの君・役のタミー・ストロナッハの美少女ぶりにも、惚れ惚れとしてしまいます。
そして、主人公であり、読み手でもあるバスチアン。
先の二人に比べたらどうしても、普通の少年の感じが抜けません。
だからこそ、バスチアンと同じように観客はアトレーユの冒険に胸を躍らせる事が出来ます。
(今見ると、彼も、十分、可愛らしいのですが
先の二人は本当におとぎの国の住人のレベルですよ(笑))
そして、アトレーユが与えられる、“しるし”アウリンの恰好良いこと!!
同じ“しるし”のついている“はてしない物語”が欲しくてたまらなかった。

あと、愛馬アルタクスのあのシーンは、何度観ても、ぐっときますね。
ラストは当時、同年代だった自分でも「?」だったのですが
原作を読むきっかけになったのはありがたいことでした。
ちなみに原作(日本語版)

こちらの方にもウロボロス状の“しるし”がつけられ
この色と肌触りにも愛着があります。
親に頼みこんで、『はてしない物語』買ってもらったのですが
(映画のバスチアンと同じく、何故かパンとりんごを持って部屋で読み始めたのですが・・・)
映画から乖離していく内容がとんでもなく
これがまた、面白くて、なおかつすごい作りになっているので
本当に読み終わった時に、部屋が暗くなっていて
「あれ?」と思ったのはこの作品だけでした。
多分、6時間ぐらい読んでいたのかな・・・。
実際、原作の半分程度が映画化されているだけで
映画のあのラストは、多くの方が無理やり、つけたした感じがあります。
(今になってみると、あの時間では、ああするしかないという気も、なくはないのですが・・・)
重要なバスチアンの成長が描かれていないのには
それは、原作者も怒るのも無理はないかな~と映画を観て思いました。
でも、それらを差し引いても、実際に子供の頃に観た“輝き”や“わくわくした気持ち”も再確認できて
映画だけではないですが、本当にその時の年齢や気持ちや様々なものが、記憶に刻み込まれているものはあるんだなぁと思った次第です。
この企画に改めて、感謝です!!
ありがとうございました。
オーバーロード 1~3巻
2016/02/13 ( Sat )
「オーバーロード 1~3巻」(感想)
(著)丸山 くがね
これも、異世界転送モノの一つかもしれませんが
ネットゲーム(オンラインゲーム)の中で、41人の仲間と共にダンジョンを作っていた、主人公。
そのゲームは過疎化し、サービスも停止されるその日に
1人でその虚ろな座に座っていた。
そのゲームは、終わりを迎えるはずだったが・・・
何故か、停止を迎えずに
ダンジョンとその僕(しもべ)たちと新たな冒険に旅立つことになります。
この作品の特徴としては、いわゆる巻き込まれ型ではなく
自らの意志で現実世界を捨てる、選択を行い
彼曰わく、死をも超越した“オーバーロード”になったと嘯きます。
本来、巻き込まれ型の主人公であるならば、現実世界に戻ることが最終目標になるはずなんですが(笑)
ある意味、ふっきれています。
僕(しもべ)たる部下たちも個性的で楽しめます。
アドラー『人生の意味の心理学』
2016/02/12 ( Fri )
『人生の意味の心理学』 (感想)
(著)アルフレッド・アドラー・岸見 一郎
本日頂いたコメントの中でNHKで放送中の 今回の「100分de名著」の事をお書きになっている方がおられて
なんともタイムリーでした。
このNHKのTVテキストを昨日の休みの間に4軒ほど本屋を巡ってようやく手に入れたばかりだったのです。
自分が、このアドラーを知ったのは大学生の教養課程の時でした。
学校で買うことを義務付けられていた、『心理学辞典』がめっぽう面白く。
その中にあった“器官劣等性とその補償”について書かれていた文章が
その当時の自分にとってはかなり大きな意味を持つものでした。
今回の『100分de名著』もいい意味で、人間が直視しようとしないもの。
選択の意味。などをとてもわかり易く説明していて、見応えがあります。
今回、解説して下さる岸見先生の本もいくつかは読んでいるはずなのですが
本当の意味では理解していないんだなぁ・・・と思った次第でした。
転生したらスライムだった件 1巻
2016/02/11 ( Thu )
「転生したらスライムだった件 1巻」(感想)
(原作) 伏瀬
(漫画)川上 泰樹
いわゆる、“異世界転生モノ”といわれるジャンルなのですが
同じ系統の『Re:Monster』との違いは、主人公がスライムだったということで
どちらかといえば、ほんわかした印象を受けます。
まだ、1巻の段階ではこれからという感じですが。
名前を付けるという行為の“意味”のようなものは久しぶりに読んでいて
「おお~」と思ってしまいました。
“異世界転生モノ”はもう一つのジャンルとして確立してるんですねぇ。
マイケル・ムアコックの作品群やらロジャー・ゼラズニイの『魔性の子』とか思い返すのは
オッサンだからでしょうねぇ(笑)
てのひらの熱を 第2話
2016/02/10 ( Wed )
「てのひらの熱を」(感想)
2話読みました。良いです。
主人公・慎也の肉体的特性と精神的な優しさ(慎也と双子の仁美のエピソード)も
一つの組手の中できっちり描かれていて
物語の構成が上手く、自然と読者に、この主人公はどういう人間なのか入ってきます。
今回対決した人も1話目の見開きページに背中が描かれてことに読み返して気がつきました。
これから水曜日が楽しみになってきました。
本当に1話目で56P、2話目で46Pって、気合いが入っているなぁ。
今週のアオリ文、気が効いていて笑ってしまいました。
“鍛えよ己!! 断ち切れ筋繊維!! 強くならねば先には行けぬ!!”
面白いマンガを探されているのならば是非、チェックを!!
この作品が上手く行ったら、いつか、絶対『30センチスター・セカンドトラック(勝手に命名)』を
描いてもらいたいものです。(しつこい)
血の弔旗
2016/02/09 ( Tue )
「血の弔旗」(感想)
(著)藤田 宜永
1966年8月15日、根津謙治は目黒区碑文谷二丁目にトラックを止めた。
現金11億を奪うためだ。
戦後の混乱期に金貸しを始めて財を成した原島勇平の屋敷で根津は居合わせたクラブのママを射殺する。
カーラジオからはローリング・ストーンズの『黒くぬれ!』が流れていた。
14年の歳月が過ぎ、新たな事件が彼らの身の周りに次々と起こる。
「誰が何のために?」混乱と疑心暗鬼の中、根津は煩悶する。
袂を分かった男たちの軌跡が再び交差する時、戦中、戦後を生きた人間の業と事件の真相が明らかになる―。
昭和の時代と風俗を克明に描写した熱き犯罪小説。
裏戦後史という側面も持つ作品ではあるのですが。
うーん。何だろう。
“現金強奪”というジャンルにつきもののある行動が起きないせいか
そちらよりも、その後の主人公の人生をしっかり読むことになりました。
おもしろいんですけど、おもしろいんですけど・・・
読み応えもしっかりあるんですけど
何か、期待してものとは違う感じが、最後まで付きまとっていました。
灰と幻想のグリムガル等4
2016/02/08 ( Mon )
『灰と幻想のグリムガル』 第五話 観ました。
“埋葬には1シルバーかかった”
この台詞だけでもとても良かった。
空中分解に近い状態のハルヒロ達。
今まで静かだったモクゾーの怒る所も、とても良かった。
酒場で、空気の読めない男・キッカワが登場しますが
うっとうしいけれども、凄く正論。
神官の存在がどういうものなのか。
改めて語られます。
出来ない事も、後悔も含めて
しっかり考え始めているのが良かったです。
新しい登場人物も出てきましたが、とても協調性がなく。
すぐすぐ、上手く意志疎通がはかれないところも良いですね。
ハルヒロも混乱しながらも、少しずつリーダーの役割を受け入れつつあります・・・。
レンジにゴールドを返すところも、ようやく彼が、主体的に動いた印象があります。
ラストのユメとの悲しみの共有は良かったけども・・・。
最後のラブコメ風味は個人的にはいらないかな(笑)。
『昭和元禄落語心中』 第五話観ました。
安定の駄目な亭主(ヒモ)と献身的な奥さんの夫婦漫才もさることながら。
(墨を投げる時は、かなり驚きましたが・・・(笑))
いよいよ、師匠が色気というか
自分を見出していきますが
途中の「(略)落語に必要なのは愛嬌。ハァ。それが致命的にねぇんだよ」の台詞も好きですね。
自分が何を持っているかなんて、若い頃は特に気が付いていないのを端的に表しています。
みよ吉も色んな顔を見せてくれます。
相変わらず、美術もすごいし。
その当時の浅草の勢いや色使いが観てわかるのには
驚かされます。
『亜人』 第四話も。
田中くん。いいなぁ。
(AKIRA・原作の目を隠している超能力者を思い出しますな)
下村 泉もクロちゃん(笑)をだしてのスタンドバトル。
帽子の男(佐藤)も本格的に動き出します。
昭和元禄落語心中 9巻
2016/02/07 ( Sun )
「昭和元禄落語心中 9巻」(感想)
(著)雲田 はるこ
師匠・八雲の変化。
周囲の時代の変化もふくめて胸が痛くなります。
ラストが特に読み応えあり、次巻の最終巻!!に
どう、つながっていくのか、結末を含めて楽しみです。
僕のヒーローアカデミア 7巻
2016/02/06 ( Sat )
「僕のヒーローアカデミア 7巻」(感想)
いやー。敵役のステイン、いいですね!!
信念もはや、妄執ともいうべき、キャラクターのバックボーンがしっかりしていて。
対立軸としても、多くの登場人物たちの内面、今後の展開にも、ステインという名前とそのままに、影響をあたえそうですね。
僕だけがいない街
2016/02/05 ( Fri )
「僕だけがいない街」第五話 観ました。
・・・やはり、前回の衝撃的なラストから
物語は、予想していない方向に動いていきます。
(それにしても、雛月母の行動が、文集で書かれていた行動と同じだったことに
加代の洞察力が悲しい)
あとは追記で。
身辺雑記
2016/02/04 ( Thu )
えーと。
本当に、ン十年ぶりに“週刊少年マガジンを買う。”
お目当ては今週からの新連載・『てのひらの熱を』。
空手漫画なんですけども、作品開始時は主人公は小学校六年生の少年二人。
この二人のやりとりがたまらない。
前作『30センチスター』の主人公二人・コースケとカナのようで、朝から泣きそうになりました。
特に、ラストは泣けて燃えるという展開。
新連載一回目としては完璧じゃないかな。
これから毎週、続きが読めると思うと嬉しくて、たまりません。
そして、生まれて初めて、アンケートを送りました(笑)
最近はQRコードからアンケートを受け付けるサイトも完備されていて
わざわざ、手紙で送る必要が無いのにも、驚きました。
前回、どんなに良い作品でも『30センチスター』や『いつか 夜明けの空で待ってる』のように
雑誌や、コミックスを買うだけでは駄目なのだと思いました。
声が小さい、数が少なければ
あれだけの、伏線や登場人物がいたにも、かかわらず 重機でごっそり伏線を潰されたような
強引な結末(のように感じたのです)が残念でなりませんでした。
しかし、編集部にもきちんと届かないと、あちら側も全く評価する手段がないという
ある意味至極まっとうなことを学んだので
出来うる限り、(一読者として)努力していきたいと思います。
あとは、週刊少年マガジン買ったけども、ほぼ単行本派なので、うかつに続きが読めない(笑)
ただ、『はじめの一歩』で千堂が宮田に言った台詞。
千堂が口にした“自分で書き換えたらええねん 自分の人生の台本は自分で作るんや”のコマにはひさびさ痺れました。
メメント・モリ
2016/02/03 ( Wed )
「メメント・モリ」(感想)
(著)原田 宗典
『十七歳だった』、『十九、二十』や『はたらく青年』
『お前は世界の王様か!』
『平成トム・ソーヤー』コミカライズされた『戦線スパイクヒルズ』
『スメル男』なんかを書いてきた著者。
鬱病、家庭崩壊、自殺未遂、大震災、麻薬逮捕。
21世紀の碌でなし文学誕生。生からの一瞬の暗転として確固たる死を想え。
不測の事態で流動する恥多き人生のただ中でこそ。
時間を自在に往き来しながら、時に幻想的に、あるいは軽妙なユーモアのうちに、切実な記憶の数々を有機的につなぎ
やがて生命の喜ばしき光に到る……。
泥沼のスランプを脱した著者10年ぶりの復活を証して、異彩を放つ長篇小説。
どうしても中島らも氏の後半の著作を思い出してしまいます。
もともとの文章の軽妙さが最初に少し戻ったかな・・・と思いきや
淡々と、著者の生活、スランプ、鬱病、そして薬物に耽溺していくまでを描いていきます。
彼に麻薬を勧める友人たちのあっけらかんとした感じや
逮捕された時の克明でありながら、どことなく笑ってしまう描写など。
なんともいえない、この人にしか書けない文章だと思います。
あと、売人と中毒者は目で互いのことが分かるという一文に
ぞくっ、としました。
ちょっとした縁があり
一時期、ダルク(DARC)、Drug Addiction Rehabilitation Center
薬物依存から抜け出す方たちのお手伝いをしたことがあるのですが
本当に、一つ一つの積み木を積み上げていくような、本人の意志・努力。
そして、周囲のサポートの大変さに心底、打ちのめされたことがあります。
いかに薬から自分を遠ざけるか。
警察の講演も聞いたことがありますが
あえて、依存からようやく脱出しようとしている人の前に
売人や薬をしていた仲間たちが現れることがあるそうです。
(大きな目的は、もちろんお金なんですが
人の努力を叩き潰したい、自分たちと同じ所まで相手を引きずり下ろしたいという嫉妬も根底にはあるそうです)
なので、著者が本当に薬から自分を断てるように
そういう人たちが著者の前に再度現れないように
祈るような気持ちで読み終えました。
ニューカルマ
2016/02/02 ( Tue )
「ニューカルマ」(感想)
(著)新庄 耕
昨晩、寝る前にちょっとだけと思って読み始めたこの作品。
気がついたら、一気に読み終えてました。
将来に不安を持つ主人公・ユウキがほんの些細なことで知ったネットワークビジネスの世界。
(いわゆるマルチ商法)
自分はこんなものにハマらないという思っている人ほど
読んでおいて、損はないと思います。
ただ単にそういう手法を学ぶだけでなく。
ユウキの前に現れる様々な人々。
そして、ユウキの内面に去来する様々な感情、葛藤。
現代に生きる一人の青年が、何を得ようとし
何を失っていくのか。
面白かったです。
灰と幻想のグリムガル等3
2016/02/01 ( Mon )
『灰と幻想のグリムガル』 第四話 観ました。
うおおーい。マジか。
これ以上は書けませんが。
ゴブリンたちも武装をしていたり、集団行動をしていたりしている部分。
ある意味、“それ”を無造作に描いた所には、驚かされました。
アイキャッチ・・・勘弁してくれ。
主人公・ハルヒロの動揺の具合とか仲間の描写とか。
最近、30分が早く感じる作品の多いこと・・・
『昭和元禄落語心中』 第四話観ました。
師匠と助六の夫婦漫才(笑)。
駄目な亭主(ヒモ)と献身的な奥さんって感じですね
美術もすごいし。
「夢金」もちゃんとやる。
みよ吉が登場していよいよ、本格的に人間関係が動き出しそうですね。
『亜人』 第三話も。
帽子の男と田中くんのカット、良いなぁ。
個人的には、海斗くんの恰好良さを楽しむアニメなんですが(笑)
少なくとも、永井圭、服を着替えるか、メットをフルフェイスにするかどうにかしよう。
(ワゴンの中に金属バットが入っていたり、普通に山道を走っているライダーがナイフを持っていたりする
危険な世界なんだからさ・・・)
永井圭もいよいよ“亜人”生きること・能力を活用し始め
(人間を逸脱した行動)を取り始めます。
でも、どの時点まで復活するのかわかりませんね。
最初の轢かれた直前の状態まで回復するのかな???
厚生労働省の戸崎と下村泉。
原作よりも、女性陣が可愛く描かれてるなぁ・・・と思ったら(笑)
IBMの描写が迫力があって良かった。