ヴィンランド・サガ 16巻
2015/06/30 ( Tue )
「ヴィンランド・サガ 16巻」(感想)
(著)幸村 誠
トルフィンは、遠征のために必要となる莫大な資金を得るために東方ギリシアの都・ミクラガルドへ向けて旅立った。
船乗りになることを願い、夫のもとを飛び出した花嫁・グズリーズがトルフィンの仲間に加わり
さらに、身寄りのない赤ん坊と犬も加わるのだが・・・
まぁ、アフタヌーンを読んでいるので、確認に近い感じはあるのですが。
グズリーズの心の叫び。
本当に『プラネテス』を思い出して、泣けます。
わりと穏やかなコミカルな場面も続きますが、
最後に、トルフィンが相対しなければならないものが登場し、物語は一気に緊迫感を増します。
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テーマ:感想 - ジャンル:アニメ・コミック
雪が降る
2015/06/29 ( Mon )
「雪が降る」(感想)
(著)藤原 伊織
これも再読。
改めて読んでみて、わかることがあり
昔は許容できなかったことが(ある程度)「そういうこともあるかもな」と
受け止めることが出来るようになったのかもしれません。
なめくじに聞いてみろ
2015/06/28 ( Sun )
「なめくじに聞いてみろ」(感想)
(著)都筑 道夫
殺人方法考案の天才だった父が、通信教育で殺し屋を育成していたことを知った青年・桔梗信治は
彼らを消すことで父の「血に餓えた遺産」を清算すべく、東京へと赴いた。
教え子たちが得意とする奇想天外な殺人方法はもちろん、名前も居場所も素顔すら判らない信治は
どうやって彼らと戦うのか―?
アクションまたアクションの連続
惜しげもなくつぎ込まれたアイデアの奔流で息継ぐ間もなく読者を翻弄するナンセンス活劇の金字塔
ついに復活。
久々の再読。
やっばりおもしろいです。
あとがきで ミステリ作品の構造について語られているのも
非常に勉強になります。
へうげもの 20巻
2015/06/27 ( Sat )
「へうげもの 20巻」(感想)
(著)山田 芳裕
“豊徳合体”をなんとか画策する織部。
それと相反するかのように大御所・家康は非情に徹し
その急速な変化は人の心を動かし、それぞれの生きる道を決めていく。
今回はキリシタン大名・高山右近との国外追放が語られ
また、一人共に戦国戦いと数寄を好んでいた人間が居なくなる。
そして、次巻では・・・いよいよ歴史が一つの方向に流れ出すことになります。
ゴーストアンドレディ
2015/06/26 ( Fri )
「ゴーストアンドレディ」(感想)
(著)藤田 和日郎
連載完結。今までの連載分を読み返しておいたお蔭で、あ、あの伏線が!!「ああ~!!」と
すべてが腑に落ちる素晴らしい最終回でした。いい歳をしたおっさんが涙目で休憩中に読み終えました。
君の膵臓をたべたい
2015/06/25 ( Thu )
「君の膵臓をたべたい」(感想)
(著)住野 よる
偶然、僕が病院で拾った1冊の文庫本。
タイトルは「共病文庫」。
それはクラスメイトである山内桜良が綴っていた、秘密の日記帳だった。
そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。
タイトルにびっくりしますが、中身は正当な青春小説でした。
乙一作品(せつない方)や市川 拓司作品が好きな方にはおすすめです。
言の葉の庭・小説・言の葉の庭
2015/06/24 ( Wed )
「言の葉の庭・小説言の葉の庭」
梅雨になってから、それこそ馬鹿のように観返し・読み返しています。
小説版では、登場人物たちの
(特に)ヒロイン・雪野の内面がきちんと文章で表現されている分
「ああ、こういうことだったのか・・・」と(ある種)読者は神の視点で読むことが出来ます。
(関係のない話なのですが、僕が一番好きな恋愛小説は『若きウェルテルの悩み』です。)
ゲーテが実体験に基づいて書かれた分、ヒロインであるシャルロッテ・(ロッテ)の
少しの笑みや言葉で、天にも昇るような気持ちになったり
ほんの些細なことで落ち込んだり。
アプローチの仕方も(無駄と本人も薄々わかっていながら)訪ねて行ったりする心情は
恋愛のど真ん中にいる人間だけでなく、本当に普遍なものだと思います。
そして「第2部」でヒロインのロッテの内面の動きを描いたところが
本当にゲーテの夢(願望)も含めた“救い”があって
自分はとても好きです。
リクドウ 4巻
2015/06/23 ( Tue )
「リクドウ 4巻」(感想)
(著)松原 利光
これまで(ボクサーとしては)順調に進んできた主人公・リク。
東日本新人王トーナメント1回戦で、元キックボクサーというタフネスさを持ち
リクの恩人でもあり、憧れでもある元OPBF(東洋太平洋)チャンピオンの
現在、ヤクザの所沢京介の(一方的な)指導のもとに成長した石蕗と対戦する。
いやー。良いですよ。
現在刊行されているボクシングマンガの中では最も読み応えがあるかもしれません。
パンチの質であったり、相手のガードの強さの表現が“絵”としてわかり易いのも良いです。
主人公の弱点も露呈し、これからの強敵たちは
今までのままでは勝てない事も示されていきます。
日本チャンピオンも登場し、なかなか癖のある人物で。
当面のライバルだけでなく、当分楽しませてくれそうです。
うしおととら 完全版 3巻
2015/06/22 ( Mon )
「うしおととら 完全版 3巻」(感想)
(著)藤田 和日郎
今回は、衾と凶羅と鎌鼬のエピソードが収録。どれもすばらしい。
まずは、衾の生理的嫌悪感を感じさせるデザイン。
(裏表紙も最高!!)
うしおの台詞も何回読んでもグッときます。
(初期藤田イズムの発露ともいうべき“うしお”の言動は
本当に今、オッサンになってしまった自分にも、いまだにストレートに入ってきます)
着陸のシーンがアニメでキチンと描かれるのを期待しています。
凶羅は、あの最後を知っているからこそ、最初の登場シーンも感慨深い。
あとは満月をバックにうしおが跳ぶシーンの格好良さ。
光と影のコントラストの美しさ。
一枚の絵(コマ)でありながら髪の描き方で動きも伝わる凄さ。
鎌鼬は(やはり)十郎につきますね・・・
うしおのジャングルジムの話がすごく良くて
“ガキの無力感”が伝わってくる。
だからこそ、十郎に響いた気がします。
勿論、大人になってもどうしようもないことはいっぱいあるのですが
自分の大切なものをどうも出来ない。
ある意味、人間としてある種の通過儀礼の部分はありますが
しかし、それでも、十郎に対して口にした言葉。行動。
(それを諌める“とら”も妖怪でありながら、年長者としての言葉が響きます)
あとは、さりげないですけども、坂口つぁんも好きです。
彼が口にする“人間だからほっとけない”と言う台詞。
さりげないけども、(鎌鼬の居場所を奪う)開発を進める人間でありながら
苦しんでいる者を見殺しにできない。
人間の両面を描くのにとても、成功していると思います。
十郎の処遇について(ネタばれの為)追記で。
銀の匙 13巻
2015/06/21 ( Sun )
「銀の匙 13巻」(感想)
(著)荒川 弘
3年生になった八軒たち。
馬術大会も、わりとさっと終わった印象。
時の旅人
2015/06/20 ( Sat )
「時の旅人」(感想)
(著)アリソン・アトリー
母方の農場にやってきたペネロピーは,ふとしたことから16世紀の荘園に迷い込み
そこで繰り広げられていた王位継承権にまつわる事件に巻きこまれる.時を往復する少女の冒険。
眉村 卓先生の方でなく今日はこちらの方ですね。
ちょっとした点で気になる所はありますが
本を読む時期について考えさせられる本でもあります。
トムは真夜中の庭で
2015/06/19 ( Fri )
「トムは真夜中の庭で」(感想)
(著)フィリパ・ピアス
知り合いの家にあずけられて,友だちもなく退屈しきっていたトムは
真夜中に古時計が13も時を打つのをきき
昼間はなかったはずの庭園に誘い出されて,ヴィクトリア時代のふしぎな少女ハティと友だちになります。
いつ読んだのか覚えてないほど昔ですが、好きな作品の一つです。
ひとりぼっちの地球侵略 8巻
2015/06/18 ( Thu )
「ひとりぼっちの地球侵略 8巻」(感想)
(著)小川 麻衣子
ゆっくりと話が進んでいきます。
個人的には、作品内での登場人物の思惑や暗闘を
絵柄のやわらかさが良くも悪くも中和していている印象を受けます。
ワールド・イズ・マイン
2015/06/17 ( Wed )
「ワールド・イズ・マイン」(感想)
(著)新井 英樹
こちらも再読。
特に、殺人鬼の一人・トシが女子高生・マリアに対し
ぬけぬけと収監された後に獄中記を出版しまくり
その印税は被害者家族に大盤振る舞いや。
そして、死刑が執行されそうになったら獄中で殺人を犯し
上告を繰り返し、天寿を全うする。ささやかな夢や。と嘯きますが。
現実の方がある意味、もっとひどい・・・
読まずに評価するのもあれなんですが。
ドラマ・『BODER』でも同じようなことが描かれていましたが
生きる為には自分が犯した罪ですら利用し、死者を鞭打ち、安らかな
な眠りとその家族の気持ちも踏みにじる。
あまりにも勝手な主張と行動に嫌悪感しか感じません。
その著者にも、出版社にも一銭も払いたくないというのが
率直な気持ちです。
シュトヘル 11巻
2015/06/16 ( Tue )
「シュトヘル 11巻」(感想)
(著)伊藤 悠
主人公の一人 ユルールと大ハンの会話のシーンが
他の人物たちの戦闘シーンと同じぐらいの緊張感をはらんでいるのが驚き。
「ここで終わるのかよ!!」というところで今巻は終了。
次の展開次第で作品全体の評価が大きく決まってしまいそうな印象があります。
謀略のチェス・ゲーム
2015/06/15 ( Mon )
「謀略のチェス・ゲーム」(感想)
(著)山田 正紀
手元にある ノンノベル版が 1976年11月刊行なので
自衛隊が生み出した新戦略専門家(ネオステラテジスト)たちが訓練で行っている
コンピューターを使っての模擬戦争がもう、『大戦略』を彷彿とさせて
凄まじく羨ましかったのを思い出します。
(PC版の『大戦略』の発売は1985年11月なので
その当時のテーブル・シミュレーションゲームが着想だったと思われます)
ゲーム理論を駆使し、レーダーから消えた新型対潜哨戒機を追う物語なのですが
ヤクザや若いカップル。自衛隊内部での軋轢。
そして事件の裏で暗躍するかつてのライバル。
ラストも良いところで終わっているので
ニヤリと笑いながら読み終える事が出来ます。
ほんとうの空色
2015/06/14 ( Sun )
「ほんとうの空色」(感想)
(著)バラージュ ベーラ
フェルコーは貧しい母親と二人暮らし。
少年が、野原の花の汁でつくった青い絵の具で空を描くと、その空にほんものの太陽や月や星が輝きだしました。
少年は次々と不思議な出来事に巡りあいます。
下の娘が学校から借りてきた本です。
余韻がとても良い本でした。
彼女にとっては絵の具を買えないほどの貧しさというものが
なかなか理解できなかったのも、興味深かったです。
だからこその、知恵であったり、機転を利かせる主人公に
強く感情移入できたようでした。
24時間の男―一千億円を盗め
2015/06/13 ( Sat )
「24時間の男―一千億円を盗め」(感想)
(著)山田 正紀
これも、再読。
この作品も強奪ものでありながら、ゲーム性が非常に高く
カラッとした読後感が日本人の描く犯罪ものとは思えない、隠れた一品です。
花と落雷 全2巻
2015/06/12 ( Fri )
「花と落雷」(感想)
(著)渡辺 カナ
再読ですが、本当にシンプルでありながら
平凡なの少女と口下手な少年、そしてその二人を引っ張っていく形の“行動力ある少女”の
3人の物語。
特別だと思っていた少女が、普通の少女であることに気がつかされる2巻のは
とても、読んでいて気持ちのいいものでした。
おすすめです。
それでも町は廻っている 14巻
2015/06/11 ( Thu )
「それでも町は廻っている 14巻」(感想)
(著)石黒 正数
安定感の面白さ。
今回は、似て非なるものをテーマとして描かれた、そうなんですが。
本当に短編としての出来。
登場人物の新たな一面。
さりげなく、気がつかないように記された
他巻でのエピソードとの伏線のようなもの。
そして、安心した時にときどき挿話される“怖い”話。
予測していない時に来るので、結構、本気で怖かったりします。
僕のヒーローアカデミア 4巻
2015/06/10 ( Wed )
「僕のヒーローアカデミア 4巻」(感想)
(著)堀越 耕平
前巻から始まった運動会編も好調。
主人公だけでなく、ライバル、ヒロインにいたるまで頂点を目指す姿勢は
とても、少年マンガしていて、良い感じです。
(最後には、敵の襲来なんかもあるかもしれませんが)
どう進んでいくか楽しみです。
亜人 5~6巻
2015/06/09 ( Tue )
「亜人 5~6巻」(感想)
(著)桜井 画門
4巻のラストページで、やられた!!という印象を受けて
新刊を買ってみるとどうやら、5巻を買い忘れていたらしく
即行(?)で買いに行きました。
主人公のクズっぷりがたまりません。
感情移入が出来ない登場人物が大多数を占めるこの作品の中で
余計に、6巻のラストが光って見せます。
山羊座の友人
2015/06/08 ( Mon )
「山羊座の友人」(感想)
(原作)乙一(画)ミヨカワ将
松田ユウヤはある夜、同級生の若槻ナオトが殺人を犯した現場に遭遇する。
陰惨ないじめの標的になっていた若槻は、追い詰められ相手を殺してしまったのだった。
今までいじめを見て見ぬふりしてきた罪悪感から、ユウヤは彼を助けるために彼を匿う決心を固めるが・・・
ラストは流石としかいいようがありません。
色々な感情を想起させることによって、余韻も含めて
読者に心のどこかに刺が刺さったような、それでいてどこか、切なくなるような
独特なラストでした。
ナオミとカナコ
2015/06/07 ( Sun )
「ナオミとカナコ」(感想)
(著)奥田 英朗
二人は運命を共にし、男を一人殺すことにした。
「わたしたちは親友で、共犯者」
復讐か、サバイバルか、自己実現か——。
前代未聞の殺人劇が、今、動き始める。
望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。
夫の酷い暴力に耐える専業主婦の加奈子。
三十歳を目前にして、受け入れがたい現実に
追いつめられた二人が下した究極の選択……。
「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」
この作品も大きく “倒叙ミステリ”の枠に収まりますが
出来うる限り、殺す理由に=読者が共感できないと作品としての緊張感
感情移入が途端に出来なくなりますが。
大した意味もなく、DVを繰り返す男という登場人物を配し
行動を起こしてからのスピード感。
疑念を抱く人から執拗に追われる緊張感
一気に読んでしまいました。
自殺島 13巻
2015/06/06 ( Sat )
「自殺島 13巻」(感想)
(著)森 恒二
ようやく“人食い”サワダの過去・思想が明らかになりますが。
確かに、自殺志願者の中にこんな人が混じっていたら・・・・
ただ、皮肉にも彼のおかげで。
二つの集落の人間たちは生きる為に成長を遂げ
その上で、ある決断をせざるをえなくなってきました。
主人公とリヴ。
二人だけの新生活もそれにより一旦中断となりますが
生存するということの肉体的な面だけでなく
精神的な面も描いている所がこの作品の魅力の一つだと思います。
殺人契約―殺し屋・貴志
2015/06/05 ( Fri )
「殺人契約―殺し屋・貴志」(感想)
(著)山田 正紀
こちらも再読。
乾いた筆致ながら、著者独特の感情の揺らぎが追加されていて
ハードボイルドでもなく、かといって浪花節でも無い。
映画やマンガのように恰好よくないが
現実に日本に(若い)殺し屋が居た場合の変なリアリティがあります。
裏切りの果実
2015/06/04 ( Thu )
「裏切りの果実」(感想)
(著)山田 正紀
著者得意の強奪小説なんですが。
今回は、返還直前の沖縄を舞台に持ち込まれる日本円の中の10億円を標的として
強奪計画の準備・実行が描かれていきます。
再読なんですが、今回はラスト・シーンが特に印象に残りました。
作中では“首相”としてしか書かれませんが
その、人物に対して主人公が口にする言葉が
初めて読んだ時よりも、言いたいことがわかった気がして思わずニヤリとしてしまいました。
ちなみに日本の首相としてノーベル平和賞を受賞した唯一の人物です。
今の時代に改めて読むと、登場する若者たちの根底にある鬱屈や衝動に以前よりも共感できました。
魔獣狩り 1~3巻
2015/06/03 ( Wed )
「魔獣狩り 1~3巻」(感想)
(著)夢枕 獏
久しぶりに、3巻通して読ませていただきました。
(あとがきの文章が頭の中に残っていたので、六年かけて著者が書いた作品を
読者として一日で貪り読むのもありという意味の言葉があったので、実行させていただきました)
これも非常に有意義な体験でした。
一番最初に読んだのが、高校生の頃だったので
ン十年前の事ですね・・・。
同著者の『キマイラ』『幻獣変化』『鮎師』『瑠璃の箱舟』は
比較的、読み返すのですが
この作品は新シリーズになって読み返したぐらいかな。
文成仙吉・美空・九門鳳介という三人とも主役を張れる登場人物たち。
(その後、各々の外伝も登場しましたが)
文成仙吉は、大藪晴彦・平井和正の登場人物に非常に近く。
己の指を喰らった獣人・蟠虎との復讐がストーリーの大きな軸となります。
(これがタイトルの『魔獣狩り』の一つの意味とも取れます)
彼の変遷、特にラストでの彼の行動。
これは同著者の『空手道ビジネスマンクラス練馬支部』のラストの萌芽とも取れます。
美空 これはのちのちにも著者の作品に登場する“美形で言葉つかいが綺麗でめちゃくちゃ強い”
というキャラクターの原型ともいえます。
彼の異名と『孔雀王』とのもろもろの事を思い出して懐かしくなりました。
改めて読んでみて、彼がこの主人公群の中で一番変化しない。
彼のある能力(異能)によるものかはわかりませんが
そこが非常に印象的でした。
そして、九門鳳介 別シリーズの九十九乱蔵に少し似ていて
茫洋とした、美形ではないが人好きのする人物として登場します。
もぐりのサイコダイバーである彼も、あることをきっかけに、最後のカタストロフィの引き金を引くことになります。
ただ、彼の飄々とした本質は変わっていません。
(ラストのセリフとか・・・泣ける)
改めて、通して読んでみますと
1巻の最初にあった著者の肩に力が入った描写も好きですし
あとがきでの(後のエッセイでも登場する“どこのお座敷(リング)でもそこの流儀で戦う”意志の表明があったり)
懐かしさと共に
著者のファンの一人として十分に楽しませていただきました。
あさひなぐ 15巻
2015/06/02 ( Tue )
「あさひなぐ 14巻」(感想)
(著)こざき 亜衣
前巻からの主人公の成長がリアルです。
ライバル・チームメイト・後輩に
(序盤ダメダメだった主人公の成長に対する影響が
波紋のように描かれますが、それだけでなく)
きちんと、学習の高原現象=プラトー状態も描いている部分が
(よくある、主人公覚醒→無双)と言う風にならない所が良いです。
これから、どうなっていくのか。
仲良しクラブではない“部活”として多くの人間が遭遇する
レギュラー争いも顕在化し、ますます楽しみです。
夏の沈黙
2015/06/01 ( Mon )
「夏の沈黙」(感想)
(著)ルネ・ライト
“この本は、わたしのことを書いている”
テレビのドキュメンタリー制作者のキャサリン。彼女は順風満帆の生活を送っていた。手がけた番組が賞を獲得。
夫は優しく、出来がいいとはいえない息子も就職して独立している。
だが、引っ越し先で手にした見覚えのない本を開いた瞬間、彼女の人生は暗転した。
主人公は自分自身だ。
成功したヒロインがふと読み出した小説の中には、20年間、秘密にしてきたことが記されていた・・・
華々しい帯の推薦文も納得。
解説も素晴らしい。
さっそく2回目に取りかかっています。
『私家版』が好きな方にはオススメです。