神様は勝たせない
2014/04/10 ( Thu )
神様は勝たせない (ハヤカワ文庫JA) (2014/03/20) 白河 三兎 商品詳細を見る |
「神様は勝たせない」(感想)
(著)白河 三兎
中学サッカーの首都圏大会、県予選の準々決勝。
2点ビハインドから追いついて迎えたPK戦。
各チーム二人ずつ蹴り終え、0―2でリードされた状況に
キャプテンでゴールキーパーの潮崎隆弘は試合を諦めかけていた。
そんな絶望的な状況下で、点取り屋の阪堂隼人、司令塔の鈴木望、マネージャーの広瀬はるならは
自らの弱さ、葛藤と向き合っていく―繊細な中学生たちの揺れ動く心情とともに運命の試合が、いま決着する。
『私を知らないで』で一躍有名になった著者の作品。
刊行された他の作品。『もしもし、還る。」が少々期待しすぎだった為
今回どきどきしながら、購入。
こちらは一気読みでした。
劣勢の試合の状態から物語はスタートしていき
様々な登場人物に視点(語り手を)変えながら試合はどんどん進んでいきます。
果たして、試合の結果はどうなるのか?
そして、その結果は彼らの人生にどう影響するのか。
巧いです。
色々な意味で、その物語を語る技法を模索しながら
作家の幅をひろげている、そんな気すらしてきます。