周辺雑記 68
いやーー。
前半、総集編でお茶を濁すのかと思いきや
一気に七巻終盤(中学生編・ほぼラストまで)強引に観せやがって!!
続き観たくなるだろう!!
そこら辺のホラー映画並みの演出で
仲村さんの私室のドアを開ける春日くん。
無断侵入した上に
「仲村さんの匂いがする・・・」
頬、赤らめてんじゃねーよ(笑)
凄い。最終回まで貫きやがった。コイツ。
色んな意味で、君の可能性を軽く見ていたよ。
ごめん。
ただ、「おかあさーーん!!
残念ですが、この間仰られていた通り
息子さんの教育は間違いなく
失敗してますーー!!」と叫びたくなりましたが・・・
そんなことを思っていると
仲村さんのワードロープ
(サササササの時の服あり(笑))閲覧からの襖の穴発見。
思春期感バリバリですね。
姿見や、テレビ、クーラーの古さがなんともリアル。
本棚を見せるけど背表紙を見せないのは
仲村さんが、(春日くんと違い)何かから影響受けていないと
いう風にしたかったのかな?
そして、都合の良い感じで開いている
机の一番上の引き出しにある、仲村さんのノートを発見。
あっさり、読んじゃうし(笑)
何で、この物語が始まったのか学習機能ないのかよ。
好きな女の子の体操着だからって盗んじゃ駄目。
気になる女の子のノートだからって読んじゃ駄目。
欲望に忠実すぎるだろ(笑)
空っぽじゃねーよ。
十分、仲村さんの見立ては当たってましたよ。
“ガーっていう真実の変態が・・・!”
燃やし尽くしてるのは君のプライバシーだけど・・・。
あとは回想を交えていくんだけど・・・
凄いなぁ。
一話目からずいぶん、遠くまで来た感じが半端ない。
仲村さんが春日を見つけた時のノートの書き具合が怖可愛らしい。
教室を“クソムシの海”にした時のことを褒めてある文章とか
彼女自身、春日に救われていたんだろうなぁ・・・
そして、数ページの空白の後の文章。
やっぱり、胸が痛くなります。
・・・・とか言ってたら、部屋の主のお帰り。
とか思ったらノート読んで春日くん、泣いてるし(笑)
ここでの仲村さんの絵、力入ってます。
目の力強い。
すぐに激昂するかと思えば、唇の端を吊り上げるような笑みを浮かべ
(ここでの笑いが仲村さんという登場人物の様々な要素ををあらわしてますね)
外国人ばりのジェスチャーで、ドアを親指で示す。
その後はもちろん、不法侵入者に罵声は浴びせてくれるのですが
何故か、仲村さんはノートを奪い返し、家から逃走。
追いかける春日くん。
今度は何とか追いつけるのですが
(ここでは、今まで神出鬼没とも思えた仲村さんを
ようやく春日くんが摑まえるという逆転現象→再契約の意味もあるのかな?)
絵的には・・・どうなのこれ?
土手の階段で女の子に手を伸ばしながら迫るって。
変態から変質者へクラスチェンジだろ(あんまり変わらないか)
かと思うと土手に上がると仲村さんにマウントポジションを取られ
ネクタイを引っ張られながらのクズ連呼され・・・。
春日は、走馬灯観てるし(笑)
(1話目の初登場のシーン迄、巻き戻ったかと思ったら
子供の頃の写真が新しく描かれている芸の細かさにも笑いました)
その後は、仲村さんとの出会いの回想と名言集です。
・・・なんで
「これ以上 私の魂をズグズグにしないで」を
入れないんだよー!!と突っ込もうとした瞬間。
「お父さん、ぼくにはもう本は必要ないから」
おおお!!
「本当にたくさんあるんだね・・・・・本
全部読んだの?」
「お父さんはクソムシだよ!! 離せよクソムシッ!!」
「仲村さんはそれが許されないだけなんだって・・・
どうしてわからないです」
「仲村さんによろしく」
「どうして、どうして私は仲村さんじゃないの!!」
「あんたのせいよッ!!!」
「おっせーよ。ズタ袋」
「この町のすべてのクソムシども!!」
6分弱で今後の展開ぶち込んで
第一部完・・・
限りなく、第二部は出なさそうですけど。
個人的には、とても良いアニメでした。
時間の使い方が独特だったり、風景の使いまわしも多かったですが。
それらを差し引いても、突き抜けた時のとんでもなさ。
ロトスコープの手法を最大限生かした感のある第7話とか。
映画的演出の巧さ。
声優陣の演技。
商業的な話はわかりませんが
(原作を読み返してみると、ほとんど、原作の台詞に手を加えていない。
スタッフの敬意とあえて行った部分のアニメとしての演出はしっかり行われていて
登場人物の心情・関係性がよりくっきりと浮かんだ部分も多かったと思います)
百人が百人、美しい、素晴らしいという作品ではないかもしれません。
ただ、著者や監督が目指していた“誰か”の心には残る作品には確実になったと思います。
いいものを観させていただきました。
ありがとうございました。