きょうの私は、どうかしている
2012/03/04 ( Sun )
きょうの私は、どうかしている (2006/11/24) 越智 月子 商品詳細を見る |
「きょうの私は、どうかしている」(感想)
(著)越智 月子
40歳を迎えようとする女性たちが主人公の肉体(性)・仕事・家族等を切り取った
十一編収録の短編集。
まず、巻頭の『取り扱い注意』が秀逸
キャリアは積みつつも、肉体の衰えも、いやがうえにでも
感じさせる、赤裸々な描写。
家族の中でも“取り扱い注意”になってしまった
主人公の行き場のなさ、閉塞感はかなりのものです。
同じような境遇のヒロインたちが多い為
少々飽きる部分はありますが
同じじ名前の男なども登場したり、おそらくは
連作短編集やオムバス形式を
意識しているのでしょうが・・・
それが、まだ上手く機能していない
まとまっていない印象を受けました。
ただ、まだこれがデビュー作とのこと
これからが楽しみです。