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神の子どもたちはみな踊る

神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)
(2002/02)
村上 春樹

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神の子どもたちはみな踊る」(感想
(著)村上 春樹

1995年1月、地震はすべてを一瞬のうちに壊滅させた。
そして2月、流木が燃える冬の海岸で、
あるいは、小箱を携えた男が向かった釧路で、
かえるくんが地底でみみずくんと闘う東京で、
世界はしずかに共振をはじめる……。

大地は裂けた。
神は、いないのかもしれない。

でも、おそらく、あの震災のずっと前から、
ぼくたちは内なる廃墟を抱えていた――。
深い闇の中に光を放つ6つの黙示録。
(出版社HPから)

昨週末、「ノルウェイの森」を20年ぶりに読み返し
自分の中で上手く処理ができていないのですが・・・

なにかの取っ掛かりになるかもしれないと
短編集のこちらも読んでみました。

個人的には
「アイロンのある風景」
「タイランド」
「蜂蜜パイ」が良かった。
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19 : 20 : 00 | 本感想 | TB(0) | Comment(0) | UP↑

コードギアス 

コードギアス 反逆のルルーシュ volume01 (Blu-ray Disc)コードギアス 反逆のルルーシュ volume01 (Blu-ray Disc)
(2008/08/22)
福山 潤櫻井孝宏

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コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume01 (Blu-ray Disc)コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume01 (Blu-ray Disc)
(2008/08/22)
福山 潤水島大宙

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超大国ブリタニア帝国に占領された日本=エリア11。
そこに生きる二人の少年、ルルーシュとスザク。
「ギアス」の力を手に入れ、世界を壊そうとするルルーシュ。
ナイトメアフレーム「ランスロット」を操り、世界に理想と真実を求めるスザク。
二人の対照的な生き方は、やがて帝国を揺るがす大きなうねりとなっていく。
21世紀の新たな伝説が今、始まろうとしている。
(HPより)


久方ぶりに“はまった”アニメでした。

一番、面白かったのは
徒手空拳の少年が持ち前の知略と
謎の存在との契約で手に入れたギアスという能力を使って
“国盗り”を行う。
敵対するのは親友という図式でした。

第1シリーズは本当に色んな意味で面白かった。
戦略的(?)に優位に立っておきながら
親友の乗る優秀な機体が登場すると戦局が一変する・・・とか。

サンライズのアニメなので
わかりやすく言うと
「ザクの気持ちがわかる」というか
「ザクでガンダムとやり合え」ということが
いかに過酷ということがわかります。

通常であれば物量で解決すると思うのですが・・・
(まぁ、そこは色々と条件がついて・・・)

ストーリーもこちらの予測の先を
行かれている感じが好きだったのですが。

(後半の破綻寸前までいっているところも含め)

第2シリーズになってからは
無理やりな伏線の回収と展開。

途中で主人公の行動原理そのものが
失われそうになったり・・・

色々とありました。

最終話の感想としても
正直、まぁ、良かったほうではないのでしょうか?

あんな決着にせざるを得ないというか。

なんとか、(無理やりとはいえ)
頑張って広げた風呂敷きを
折りたたんでいただいたので
納得しようかな、とか思います。

テーマ:コードギアス 反逆のルルーシュ - ジャンル:アニメ・コミック

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夏休み

夏休み夏休み
(2003/06/11)
中村 航

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夏休み」(感想
(著)中村 航

僕と吉田くん夫妻は
妻同士(ユキと舞子さん)の絆で繋がる2組のカップル。

きっかけは「十日間ほど留守にします。必ず戻ります」と
書置きされた吉田くんの家出により
転機が訪れはじめ・・・

僕と吉田くんのひと夏の不思議な旅が辿り着く場所は――

人生の“夏休み”と解釈すると
あまりにもありきたりですが
ひとつの事柄から起きる波紋が
淡々と描かれています。

相変わらず読みやすく、さわやか。
細かい描写を積み上げていくのが好きな自分としては
この著者の“文”はかなり、お気に入りです。

僕と“吉田くん”の関係を“義理の友人”と評する感覚や
義理の母親との距離。
皮膚感覚でわかるような対人関係のスタンス。

最近読んだ『指輪をはめたい』の中でも
この作品の中でも、ゲームをプレイするシーンが登場してきます。
あたりまえのようにゲームが生活の一部になっている
世代なんだなぁと妙なところで感心してしまいました。

文庫版はこちら
夏休み (河出文庫)夏休み (河出文庫)
(2006/06/03)
中村 航

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嘘喰い 9巻

嘘喰い 9 (9) (ヤングジャンプコミックス)嘘喰い 9 (9) (ヤングジャンプコミックス)
(2008/09/19)
迫 稔雄

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嘘喰い 9巻」(感想
(著)迫 稔雄

雪井出に迷宮勝負で敗れた梶は何者かによって拉致される。
そこで初めて自らが失った代償の真実を知るのだが・・・!!
 “嘘喰い”獏と迷宮の主・雪井出の化かし合いが今、始まる!!

うーん。

相手の思い出の日をギャンブルにする理由。
そこまではいいんだけど。

その後の展開が・・・
ラビリンスを解くことよりもその先が重要だったみたいですね。

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はじめの一歩 85巻

はじめの一歩 85 (85) (少年マガジンコミックス)はじめの一歩 85 (85) (少年マガジンコミックス)
(2008/09/17)
森川 ジョージ

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はじめの一歩 85巻」(感想
(著)森川 ジョージ

今回は、やはり「宮田VS千堂」のスパーリングにつきると思います。
読者としても一歩と同じように
「どっちが強いのか」と大いに興味を引かれるところです。

スパーリングの内容もさることながら
そこに至るまでの部分が
笑いを織り交ぜながら上手く、二人の負けん気の強さを
“我”や“信念”の強さとしても感じることができました。

あとは(強引に持ってきた感はありますが)
宮田父と柳岡トレーナーの過去話。

それにしても・・・・沢村竜平
「バイクでこんな怖い思いをしたのは初めて」
ボクサー生命を絶たれたバイク事故をしておきながら
ギャグにしても、(今更)何を言ってるんだ。

再登場させる意味は
カウンターパンチャーとして
宮田戦の解説役として???
もったいない気が。

あのまま終わっておく方が一番良かった気がしますが・・・
(個人的に好きなキャラクターだけに)

連載中のランディー戦(途中)の印象としては
宮田のリングは走れるほどに広がり
一歩のリングはプレッシャーで狭まる(笑)って感じです。

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星は歌う 3巻

星は歌う 3 (3) (花とゆめCOMICS)星は歌う 3 (3) (花とゆめCOMICS)
(2008/09/19)
高屋 奈月

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星は歌う 3巻」 (感想
(著)高屋 奈月

ようやく、主人公サクヤの過去が
(一部?)明らかになり
読者もやっと本格的に感情移入ができるようになった
感じがします。

それにしても、語られない事柄の多い作品なので

(主要登場人物のほとんどが
何らかの事情を持っているようで・・・)

すべてが語られるまでどれくらいかかるのかなぁ。

ある程度、巻数が出てから一気に読んだ方が
いいかもしれません。

それにしても、サクヤの過去(悪意)にさらされた時の
表現は圧巻です。

主人公が浮かべていた笑顔の意味。
1巻のセリフの意味が
再読すると胸に迫ってきます。

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袋小路の男

袋小路の男袋小路の男
(2004/10/28)
絲山 秋子

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袋小路の男」(感想
(著)絲山 秋子

第30回川端康成文学賞受賞
指一本触れないまま、「あなた」を想い続けた12年間。
<現代の純愛小説>と絶讃された表題作、
「アーリオ オーリオ」他1篇収録。注目の新鋭が贈る傑作短篇集。
(帯より)

純愛という言葉のベタツキは
この小説にはあまりにも不適当な感じがする。

(もしくはそのレッテルも
想定の範囲内なのかもしれませんが)

一つの恋愛を男女双方の視点から語る。
『袋小路の男』と『小田切考の言い分』

佐伯一麦『一輪』がそうだったけれども
視点・思考の変更=文体の変更という点であれば
佐伯一麦の方が上だと思うのですが

この作品の素晴らしいところは
『袋小路の男』(女の視点)で語られた事柄(読み手の印象)は
『小田切考の言い分』(男の視点)で語り直されるが

結局は、それすらもその人の主観でしかない
ということに気付かされるところにあると思います。

二方向から光りを当てて

すべてが明らかになるのではなく
ある部分では影が濃くなり
ある部分では鮮明になる
ようなものかもしれません。

あと収録されている「アーリオ オーリオ」が
個人的には一番良かった。

主人公の静かな生活と
中学生の姪との手紙での交流。

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指輪をはめたい

指輪をはめたい指輪をはめたい
(2003/10/08)
伊藤 たかみ

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指輪をはめたい」(感想
(著)伊藤 たかみ

今月中にプロポーズするはずだったな。

転んで頭を打った僕は、結婚相手が誰なのか忘れてしまった。
しかも僕には魅力的な3人の彼女がいるから大問題。
いったい誰に決めたのか。

僕は前カノにふられてからというもの、
もっといい子を見つけて
絶対に30歳になるまでに結婚してやると決めていた。
指輪も買った。
30歳の誕生日も今月末だ。
それなのに、この指輪を誰にあげようとしていたのかを
忘れてしまうなんて。
(帯より)

う~ん。
残念でした。

3マタをかけている主人公が
どのように相手を選んでいくのか。
そこがこの作品の“肝”のはずなんですが・・・

まず、次々と登場する3人の彼女たちに
イマイチ魅力を感じなかったことは
この物語に乗れない理由の一つでした。

あとは結末で
黒い十人の女
のような展開を見せるのかとドキドキしていたら
全く予想もつかないところに着地してしまったので
結局、そこに落ち着くのかよ!という
正直、失望してしまいました。

個人的には『平安京エイリアン』(笑)をプレイ中のセリフが良かった。

「未来と過去を切り捨てるといいみたいだよ。
前の面は楽だったなんて考えない。
で、次の面がもっと厳しくなるとも考えない。
今の面のことだけ考えればよかったんだ」

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23 : 40 : 00 | 本感想 | TB(0) | Comment(0) | UP↑

放課後の音符

放課後の音符(キイノート) (新潮文庫)放課後の音符(キイノート) (新潮文庫)
(1995/03)
山田 詠美

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放課後の音符(キイノート)」(感想
(著)山田 詠美

大人でも子供でもないもどかしい時間。
まだ、恋の匂いにも揺れる17歳の日々――。
背伸びした恋。心の中で発酵してきた甘い感情。
片思いのまま終わってしまった憧れ。
好きな人のいない放課後なんてつまらない。
授業が終わった放課後、17歳の感性がさまざまな音符となり、
私たちだけにパステル調の旋律を奏でてくれる・・・・・。
女子高生の心象を繊細に綴る8編の恋愛物語。

同著者の「ぼくは勉強ができない」と対になる作品かもしれません。
(表紙もそれを意識していると思います)

むこうが男子高校生の物語で
こちらが女子高校生の物語ということなんですが

ある少女の視線に気がついたことで
幼馴染への恋心を自覚する少女の物語だったり

自分というものをしっかりと持っている
女の子に対する憧れであったり

非常に自然で読みやすい小説です。

最近読んだ『吉野北高校図書委員会』の中でも
主人公が後輩に薦めていました。

「(前略)あれ、章ごとに読んでいけるし。読みやすいし、
面白いよー。私も去年読んで、恋愛とかいい女の考え方
ひっくりかえされたもん」

あとは
著者があとがきにかえて書かれた
放課後が大好きな女の子たちへ―
を読んでいただければと思います。

やはり、これも若いうちに
読んでおきたかったなーと思います。

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ないた赤おに

ないた赤おに (大人になっても忘れたくない いもとようこ名作絵本)ないた赤おに (大人になっても忘れたくない いもとようこ名作絵本)
(2005/05)
浜田 広介いもと ようこ

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ないた赤おに」(感想
(著)浜田 広介
(絵)いもと ようこ

絵本を読んでいて
いつも、青おにの貼り紙の部分で
うぐぅ!となります。

正直、涙をこらえるのに必死です。

ドコマデモ キミノ トモダチ アオオニ

・・・赤おにが読み返すところも

二ども三どもよみました。

で本当に目頭が熱くなります。

子供の頃に
青おにはどこに行ったのだろうか?
人間はそんなに友達になる価値のあるものなのかなぁ?
と考えたことを思い出します。

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ぼくは王さま

ぼくは王さまぼくは王さま
(1985/11)
寺村 輝夫

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ぼくは王さま」(感想
(著)寺村 輝夫

3人の子供たちがお気に入りの「ぼくは王さま」シリーズ

自分も子供の頃に買ってもらって
とても嬉しかったのを思い出します。

今回は、十年程前に購入して
自分一人で楽しんでいた
ものを再読。

やっぱり、王さまは相変わらず
ワガママで甘えん坊で
憎めない。

大臣やコックさんもいい味をだしております。

子供たちはラッパの音の部分を声に出して読むと
大変喜びます。

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FUNKAHOLiC

FUNKAHOLiC(初回生産限定盤)(DVD付)FUNKAHOLiC(初回生産限定盤)(DVD付)
(2008/09/10)
スガシカオ

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FUNKAHOLiC」(感想
(アーティスト)スガ シカオ

1) バナナの国の黄色い戦争
2) NOBODY KNOWS
3) POP MUSIC
4) プラネタリウム
5) Call My Name
6) FUNKAHOLiC
7) フォノスコープ
8) 潔癖
9) 13階のエレベーター
10) コノユビトマレ
11) sofa
12) 宇宙

FUNKっぽさは
正直、感じられない。

うーん。
何回聴いても、今回は残んない。

期待していただけに残念です。

最新シングル「コノユビトマレ」も

スガシカオのメッセージ・ソングということらしいのですが。

誰かのために 何かできる人
明日まで競争しようよ
君の方がずっと早いよ

最後のこの歌詞が
リスナーに媚びているように感じてしまい
ちょっと・・・・
受け入れられないなぁ。

それ以外のところはいいだけに・・・

多くの人間が観たくない、語っていけないものを
歌詞として、あらわにするところが
最大の魅力だと思っているので
残念です。

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君たちに明日はない

君たちに明日はない (新潮文庫 (か-47-1))君たちに明日はない (新潮文庫 (か-47-1))
(2007/09/28)
垣根 涼介

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君たちに明日はない」(感想
(著)垣根 涼介

「私はもう用済みってことですか!?」
リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。
どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、なぜかこの仕事にはやりがいを感じている。
建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、
気の強い八つ年上の彼女に好意をおぼえるのだが・・・・・・。

恋に仕事に奮闘するすべての社会人に捧げる、勇気沸きたつ人間ドラマ。
山本周五郎賞受賞作。

取引先の方から紹介されて読みました。
こりゃ、おもしろい。

個人的に、「ワイルド・ソウル」
「ヒートアイランド」「ギャングスターレッスン」は
好きなんですが。
「クレイジーヘブン」と「サウダージ」は嫌い。

期待と不安が半分ずつありましたが
良い意味で裏切られました。

「仕事」と「作業」の違い、など

リストラ最有力候補になる社員に限って、
仕事と作業の区別の区分けが明確に出来ていない。
つまり、自分の存在がこの会社にとって
どれだけ利益をもたらしているのか。

たとえば営業マンなら、自分が担当した商品の売値と
仕入れ値の差額粗利から、自らの給料、厚生年金への掛け金、
一人あたりのフロア維持費、接待費、営業車代、交通費
などを差っ引いた純益として考えたことなど、
夢にもないのだろう。

 会社というものが営利追求団体である以上、
そこに思い至らない者は、この終身雇用制という概念が
崩れた現代では、最終的に淘汰されていってしまう。
当然のことだ。

いささか、乱暴すぎる気もしますが
おそらく、そういったことも計算の上で
全体の構成を考えていっているのだと思います。

主人公に対する反発 → 過去や動機の解明 → 理解・好意。

登場する他の人物も同様の仕掛けが施しているために
読み終えたときに
しっかりと愛着がわきます。

それにしても、ラストの上手いこと。

あとがきにも著者自ら書いているように
冒険犯罪小説でなくても
クライシスは起こりうるのだと
新しい鉱脈を見つけた自信が感じられます。

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光車よ、まわれ!

光車よ、まわれ! (ピュアフル文庫 あ 2-1)光車よ、まわれ! (ピュアフル文庫 あ 2-1)
(2008/09/10)
天沢 退二郎

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光車よ、まわれ!」(感想
(著)天沢 退二郎

まさか、新刊本のコーナーでこの本と出会うとは思いませんでした。
ちくま文庫版も持っているのですが、やはり購入。

はじまりは、ある雨の朝。
登校した一郎は、周囲の様子がいつもと違うことに気づく。
奇怪な事件が続出する中、神秘的な美少女・龍子らとともに、
不思議な力を宿すという《光車》を探すことなるのだが――。
《光車》とは何か。
一郎たちは「敵」に打ち勝つことができるのか。
魂を強烈に揺さぶる不朽の名作が、待望の文庫版で登場。

やっぱり面白い。

雨の教室からラストまで
一気に読み終えてしまいました。

この作品の面白さは
「自分だけが気がついているけれども周囲は気がついていない」
=周囲の助けを借りれない、いわば、気づいてしまった者の怖さと

言葉によって喚起されるイメージの凄さにあると思います。

特に光車の回る場面は
本当に妖しく、美しいものがあります。

それ以外にも
降り続ける雨。水たまり。
夜間閲覧室。
緑色の制服。地霊文字。
ウラ側の世界。針。

そして、終わり方。
今読み返すと
これが一番余韻と期待を残す最適な
終わり方のような気がします。

面白い日本のファンタジーをお探しなら
迷わずこの作品をオススメします。

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暗い旅

暗い旅 (河出文庫 く 6-1)暗い旅 (河出文庫 く 6-1)
(2008/09/04)
倉橋 由美子

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暗い旅」(感想
(著)倉橋 由美子

失踪した婚約者をさがす
“あなた”の物語。

文学史に燦然と輝く恋愛小説の金字塔や
文学少女のバイブルという風に帯に
書かれておりますが
非常に、不思議な物語です。

鎌倉からはじまり、京都にたどり着くのですが

途中に挿入される回想によって

恋人を失った女性の悲しみというものは
読み手の方からは、徐々に失われていき

彼の不在と“あなた”と二人称で語られる女性の
内面と過去に捕らわれていく感じがします。

あと、特筆すべきは固有名詞の多さです。

固有名詞を多用した場合
時代の流れを著しく受けることが
多いのですが
この作品は何故か、それを感じさせません。

本当に一つの旅とその時代を封じ込めた
独特の作品だと思います。

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69

69(シクスティナイン) (集英社文庫)69(シクスティナイン) (集英社文庫)
(1990/09)
村上 龍

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69(シクスティナイン)」(感想
(著)村上 龍

1969年、東京大学は入試を中止した。
ビートルズのメロディーが流れ、ローリング・ストーンズも最高のシングルを発表し、
ヒッピーが愛と平和を訴えていた。
僕は九州の西の端、基地の町の高校三年生。
その佐世保北高がバリケード封鎖された。
やったのは・・・・もちろん僕とその仲間たち。

村上龍の自伝的青春小説。

あとがきにもあるとおり“楽しい小説”です。

一九六九年の、春だった。
その日、三年になって最初の一斉テストが終わった。
僕の、テストの出来は最悪だった。
一年、二年、三年と、僕の成績は圧倒的に下降しつつあった。
理由はいろいろある。
両親の離婚、弟の不意の自殺、僕自身がニーチェに傾倒したこと、
祖母が不治の病にかかっていたこと、
というのは全部嘘で、
単純に勉強が嫌いになっただけだ。

まず、この段階で主人公である「ケン」に
魅了されていきますが

ただ、単純に楽しいだけでなく
(笑える部分も多々あるのですが)

あとがきに書かれているように

楽しんで生きないのは、罪なことだ。
楽しく生きるためにはエネルギーがいる。
戦いである。
わたしはその戦いを今も続けている。
退屈な連中に自分の笑い声を聞かせてやるための戦いは
死ぬまで終わることがないだろう。

戦いの記録でもあるがゆえに。

北高を望む坂の下まで来ると、垂れ幕が見えた。
「想像力が権力を奪う」
感動した。自分達の力で、見慣れた風景を変えることができるのだと知った。

と語られる高揚感と

校門の落書きを消している生徒たちを
“どうしようもなく醜い”と断じている

自分の感覚が受け入れられないもの
(退屈なやつら)に対する容赦のなさも併せもっています。

そう考えると
やはりこの著者の作品だと
納得してしまうのです。

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BOX!

ボックス!ボックス!
(2008/06/19)
百田尚樹

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BOX!」(感想
(著)百田 尚樹

高校ボクシング部を舞台に、天才的ボクシングセンスの鏑矢
進学コースの秀才・木樽という二人の少年を軸に交錯する友情、闘い、挫折、そして栄光。
二人を見守る英語教師・耀子
様々な経験を経て二人が掴み取ったものは!?

おもしろかった。

どうしても
キャラクターの関係・配置等から
『ピンポン』や『一瞬の風になれ』を
連想としてしまうところがあるけれども

それらを差し引いても
十分、面白い青春小説でした。

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走れ!タカハシ

走れ!タカハシ (講談社文庫)走れ!タカハシ (講談社文庫)
(1989/05)
村上 龍

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走れ!タカハシ」(感想
(著)村上 龍

ヨシヒコが走るとき、何かが始まり何かが終わる。

「ファーストベースにヘッドスライディングしても
それが様になる日本でも珍しいプロ野球選手」

と著者が激讃する広島カープ高橋慶彦遊撃手の輝ける肉体を軸に、野球を楽しむ普通の人々を配した軽快な短篇集。

再読。
(さ~にんさん ありがとうございました)

おもしろい。
再読して、ホントに驚きがあります。

「村上龍ってこんな書き手だったんだ!」

どうしても
『コインロッカー・ベイビーズ』
『半島を出よ!』
のような大作の印象や

最近はどうしてもブームに“乗っかる”イメージが
強かったのですが。

タカハシヨシヒコが
どこかでかかわってくる
11のストーリー
「ありえない」展開が多くて笑えます。

以降の作品の原型ともいえる部分やキャラクターもありますし

相変わらず、確信犯的に下品だし

個人的に好きなのは
PART1の彼女(?)の父親から告訴をちらつかされる高校生の話
ストーリーに直接は関係ないけど、

「キヨシちゃんその山梨のブドウおいしいでしょ?」とかん高い声で言った。
今から考えるとどうでもいいことだがその時一瞬オフクロの尖った顎に蹴りを入れてやろうかと思った。言ったろ。俺は今まで一万回くらい言ったろ? ちゃんなんて言うな、キヨシちゃんなんて呼ぶなよ、ブドウはうめえよ、うめえから食ってんだよ、山梨なんて知らねえよ、知らねえよ俺は何にも知らねえ人間なの、ただうめえから食ってんだよ。文句あっか。黙ってろ。

PART2の男パン助(笑)として過ごしている十七歳の男の話

PART3のタイトル。

海へ行って陽焼けをしてきただけではだめで、ただ女を
モノにできなかったということだけでオレだけどうして
こう差別されなければならないのだろうか?

PART4のタイトルとそれとは全く関係のないわらしべ長者な内容。

PART10の女房に逃げられた陸送の運転手の話。
特に“オレは自分のことがわからない”と繰り返すあたりと
徐々に変わっていく様が良かった。

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戻り川心中

戻り川心中 (光文社文庫)戻り川心中 (光文社文庫)
(2006/01)
連城 三紀彦

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戻り川心中」(感想
(著)連城 三紀彦

大正歌壇の寵児・苑田岳葉。
二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、
その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。
岳葉が真に愛したのは?
女たちを死なせてまで彼が求めたものとは?
歌に秘められた男の野望と道連れにされる女の哀れを描く表題作
日本推理作家協会賞受賞の不朽の名作。
耽美と詩情―ミステリ史上に輝く、花にまつわる傑作五編。

再読。
表題作も素晴らしいの一言ですが
同じく傑作と評される『敗北への凱旋』の時にも
十分に感じられた文章の美しさ。

硬質な美しさであったそれが
今回の作品では硬さがとれ、たおやかというか
流麗と呼ぶにふさわしいものに変わっていることに
感動すらおぼえます。

是非、著者が技巧を凝らした“五つの花”
機会がありましたら
お読みになることをお勧めします。

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金子みずゞ童謡集

金子みすゞ童謡集 (ハルキ文庫)金子みすゞ童謡集 (ハルキ文庫)
(1998/03)
金子 みすゞ

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金子みすゞ童謡集
(著)金子みすゞ

悲運の天才詩人と称される金子みすゞ
その童謡集。

個人的には
「さくらの木」

もしも、母さんが叱らなきゃ、
咲いたさくらのあの枝へ、
ちょいとのぼってみたいのよ

の軽やかさや。

「海とかもめ」

空は青いと知ってます、
雪は白いと知ってます。

みんな見てます、知ってます、
けれどもそれもうそかしら

のやわらかな言葉で
胸を衝いてくる感じが好きです。

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GO

GOGO
(2002/07/21)
窪塚洋介柴咲コウ

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GO」(感想
(主演)窪塚洋介 
(原作)金城一紀
(脚本)宮藤 官九郎
(監督)行定 勲


「これは、

僕の恋愛に

関する物語だ」


昨日の「舞妓Haaaan!!」を観てから
またこの作品をどうしても観たくなったので

オープニングだけ観るつもりが・・・
最後まで見てしまいました。

(オープニングの疾走感はいつ観ても良い!!)

原作は皆さんご存知の通り
金城一紀の第123回直木賞受賞作品。
GOGO
(2000/03)
金城 一紀

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この時の窪塚洋介は本当にいいなー!!
台詞にも演技にも
見えない力のようなものが
体の周りに帯電しているようで
本当に格好良い。

大好きな山崎努の登場シーンや
「青い春」の好演が光る新井浩文。

原作の小説も好きなんですが
映画独特の勢いも爽快感を生み出しています。

日本の青春映画の傑作の一つだと思います。

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舞妓Haaaan!!

舞妓Haaaan!!!舞妓Haaaan!!!
(2007/12/12)
阿部サダヲ堤真一

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舞妓Haaaan!!」(感想)
(主演)阿部 サダヲ 
(脚本)宮藤 官九郎
(監督)水田 伸生

男の究極の夢。
それは・・・舞妓はんとの野球拳!!

東京の食品会社に勤めるサラリーマンの公彦は、熱狂的な舞妓ファン。
そんな彼に京都支社への転勤話が。
狂喜乱舞する公彦。ついに夢にまでみたお茶屋体験ができる!
彼は恋人の富士子をふって、いざ京都へ。

久しぶりに観たくなったので・・・
いいなぁー。これ。

予備知識なく映画館に行ったので
公彦=阿部サダヲが
富士子=柴咲コウをふるなんて・・・
想定もしておらず
まず、その時点でハマってしまいました。

てっきり、阿部サダヲが延々と柴咲コウにまとわりつく話とばっかり思っていました。

映画のパンフにも書いてありましたが

“主人公に共感も出来ないし
何も得るもののない映画”

ただ、ホントに笑えます。

徐々に主人公・鬼塚の
序盤からうっとおしい“エセ京都弁”も
ブリーフ姿も
格好良く見えてくるから不思議。

柴咲コウの演技も
堤真一の演技も本当に楽しそうです。

脇を固める
伊東四郎との掛け合い
生瀬勝久の細かい登場
真矢みきのミュージカル部分など
様々な部分で楽しませてくれます。

個人的には野球の下りで終わらせても
よかった気がしますが。

とりあえず、無駄にテンションが上がります。

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量刑(上)(下)

量刑〈上〉 (光文社文庫)量刑〈上〉 (光文社文庫)
(2004/10)
夏樹 静子

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量刑〈下〉 (光文社文庫)量刑〈下〉 (光文社文庫)
(2004/10)
夏樹 静子

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量刑(上)(下)」(感想
(著)夏樹 静子

ぺこんぎんさんの本読みブログから教えていただきました。
http://bookpeko.blog64.fc2.com/tb.php/17-24d9c56b
いい本をありがとうございました!

アートフラワーに隠された濃紺の風呂敷包みを届ける途中、
上村岬は母娘を車ではねた。

「たとえどんな事態になっても、必ず俺が助けてやる」
愛人・守藤秀人の言葉で岬のためらいは消えた。

殺人と死体遺棄容疑、自首目前の逮捕、示談の決裂、死因鑑定の揺れ。
法壇と傍聴席の背後には不穏なさざ波が。

量刑に厳しいと評判の神谷裁判長は審理の帰趨をどう判断するのか。
(出版社HPから 上巻内容)

面白かった。
通常であれば事件そのものが焦点であることが
多いのですが

今回のこの作品は
事件のその後を描いていて
知らない事も数多く、読み応えがありました。

もう少し、上村と守藤の側にも描写が割かれていたら
もっと感情移入できたような気がします。

なんにしても、人が人を裁くということは・・・
難しいし、かといって避けても通れない事柄のような気がします。

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TENGU

TENGU (祥伝社文庫 し 8-4)TENGU (祥伝社文庫 し 8-4)
(2008/03/12)
柴田 哲孝

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TENGU」(感想
(著)柴田 哲孝

26年前の捜査資料が、中央通信記者・道平(みちひら)慶一の目の前にあった。
巨大な手で握り潰された頭骨、食いちぎられた顔面など
人間業(わざ)とは思えない他殺体の写真。

1974年秋、群馬県の寒村で起こった凄惨な連続殺人事件は
いったい何者の仕業だったのか?

取引先の方からお借りしたのですが。
これは・・・
賛否両論あるだろうな~。

まぁ、まずタイトルからスゴイ・・・

ある意味、大藪春彦賞の懐の広さにも脱帽。

ただ、小説としての地力があるので
最後まで、読ませます。

読み終わったあと
ふと、我に返りますが。

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インテリジェンス人間論

インテリジェンス人間論インテリジェンス人間論
(2007/12)
佐藤 優

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インテリジェンス人間論」(感想
(著)佐藤 優

佐藤優、初の短編ノンフィクション集。
歴代総理、世界の指導者、伝説のスパイ
異能の思想家から、聖人君子までが登場。異色の人物論!

純粋におもしろかった。
国際外交(特に対ロシア外交)の第一線に属した
著者独特の人間の見方。

通常の会社組織では恐らく存在し得ないだろう
人間関係の構築方法。

国益というもの。
人間というもの。

色々考えさせられる一冊でした。

「インテリジェンス」の技法については
同著者の
国家の謀略国家の謀略
(2007/11/29)
佐藤 優

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が面白かったです。

全く、関係はありませんが

連載中の「月光条例・シンデレラ編」の
ダメさ加減(特にヒロイン演劇部のダメっぷり)に愕然としております。
どうした、藤田和日郎!!

あとは、「ヘルシング」の次回最終回に
しみじみとしてしまいました。

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伊豆の踊子

伊豆の踊子 (新潮文庫)伊豆の踊子 (新潮文庫)
(1950/08)
川端 康成

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伊豆の踊子」(感想
(著)川端 康成

旧制高校生である主人公が孤独に悩み、伊豆へのひとり旅に出かける。
途中、旅芸人の一団と出会い、そのなかの踊子に、心をひかれてゆく。
清純無垢な踊子への想いをつのらせ、
孤児意識の強い主人公の心がほぐれるさまは、
清冽さが漂う美しい青春の一瞬……
(出版社HPより)

なんだろう。
この踊子の美しさは。

昨今の小説でも美少女という表現が多く用いられますが
そんなもので簡単に表現できない美しさ。
これは主人公が既に踊子に恋をしているからかもしれませんが・・・
すごいです。

あと、作品中にいくつか登場する
この時代の差別(格差ではなく)
男尊女卑の考え方を
女性が納得(許容)しているのは
正直、驚きました。

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サンスパ

サンスパ (イブニングKC)サンスパ (イブニングKC)
(2008/08/22)
竹本 真

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サンスパ」(感想
(著)竹本 真

とある大手企業に技術者として勤務していた花丸ひな子
入社3年目にしてセンスゼロの商品開発に携わり
結果、会社に大損害を与えてしまう。

閑職にまわされ、若くして窓際族と化した見えた花丸だったが
産業スパイとして実績を残せば、陽の当たる場所へ戻すとのお達しが!

最後の最後で騙されます。
(帯より)

そうかなー?
悪くはないんだけど
全体的に、冗長な印象で

正直、おもしろくなかった。

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MOON 2巻

MOON 2―昴ソリチュードスタンディング (2) (ビッグコミックス)MOON 2―昴ソリチュードスタンディング (2) (ビッグコミックス)
(2008/08/29)
曽田 正人

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MOON 2巻―昴ソリチュードスタンディング」(感想
(著)曽田 正人

「巻を置くこと能わず」でしたかね?
久しぶりに使う言葉なので違うかも知れませんが

読み始めた途端に
作品の中に、一気に入り込んでいました。

気がついたら終わっていた感じで
この感覚(ドライブ感?)といったらいいのか・・・
すごいです。

さすがに疲れました。

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よつばと! 8巻

よつばと! 8 (8) (電撃コミックス)よつばと! 8 (8) (電撃コミックス)
(2008/08/27)
あずま きよひこ

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よつばと! 8巻」(感想
(著)あずま きよひこ

いやー。やっぱり上手い。
感服です。

余計な説明をせずに絵のみで笑わせてしまう技術であったり

さりげなく、部屋のなかに「おとうさんスイッチ」や
ペットボトルが(何故か)逆に置いてあったり
子供をもっている家庭ではよくある光景をさらっと描いていることや
後半にでてくる神輿の描き込みが他の部分と違和感がないのも
純粋にスゴイ!!

あと、登場人物の言葉の端々に
次の話題を(伏線として)埋め込んでいたり

(それとは反して)子供であるよつばの思考が連続しておらず
時々に接続していくあたりの表現もスゴイですね。

ただ、以前に比べてオチのキレは少し、落ちたかな?

以前が神懸かっていたと
いっても良いかもしれませんが

限定されたページ数で
1つも無駄がなくコマとセリフがあり
起承転結 特に“起と結”の平仄があうところの完璧さ

もうこれ以上
加えるものも引くものもない
本当に短編マンガのお手本というべき作品
だった頃とは少し違うかもしれません。

今回は全体的に
以前出てきたキャラクターが
さりげなく登場していることが多く
「あ、そういえばこういう人いたなー」と思い出しながら
読ませてもらいました。

もしかすると、著者はかちっとした一話一話の終わり方よりも
上手く言葉にできませんが
人々の思考や言動・行動によって起こる
“流れ”のようなものの方に興味があるのかもしれません。

ま、それはそれとして
ジャンボはいい味を出しています。
しまうーの口のクリームも。

テーマ:感想 - ジャンル:アニメ・コミック

13 : 50 : 00 | コミックス感想 | TB(0) | Comment(2) | UP↑

非正規レジスタンス

非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク8非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク8
(2008/07)
石田 衣良

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非正規レジスタンス」 (感想
(著)石田 衣良

IWGPシリーズも8巻目を迎えましたが
流石に、以前と比べて
この作品の持っていた熱さや勢いのようなものは
失なわれたように感じます。

個人的にも以前のように新刊がでたら
すぐに購入するという感じではなくなりました。
今回も正直、何度か躊躇ったのちに購入しました。

シリーズものの共通の弱点として
似たような作品を読んだことがあるといった印象を
与えてしまいがちですが

今回は収録されている4作品の中で
似たような(立場)のキャラクターが出てくるのには
正直、興ざめしてしまいました。

そうでなくても、この作品の構造上

現代の新しい風俗・出来事
      ↓
軸となるキャラクターが1~2名登場
      ↓
アンダーグラウンド(軽め)もしくは動員が必要な事件・Gボーイズ
アンダーグラウンド(重め)・サル
PC関係・ゼロワン
警察・吉岡

たちの助力を借りて
最終的には、主人公マコトの知恵、
もしくはその軸となっているキャラクターのもつ才能(技能)で解決

という形が、ある意味できあがっているので
なかなか、それを崩すのは難しいのかもしれません。
  
ただ、同じ著者他の作品では
主人公は(社会的な)成功者が多く
少々辟易していたのですが
本作の主人公マコトこと真島誠はその対極にいます。

そうでありながら
無報酬で池袋(周辺)のトラブルを解決するという立ち位置も
シリーズ中盤ぐらいから、いささか納得がいかなかったのですが・・・

今回の『池袋クリンナップス』の中で
なぜ、無報酬で行うのか
(間接的ではありますが)
その答の一端が明かされたような気がします。

それだけでも今回の作品を読んだ価値は
個人的にはあった気がします・・・

表題作の『非正規レジスタンス』も
前述した事柄さえなければ
かなり読み応えのある作品だと思いますが・・・


まぁ、結局のところ
何のかんのと言いながらも(笑)
読み続ける理由としては

多くの読者と同じように

読み手に語りかけるような独特の文章や
四季の果物によって季節を感じさせる上手さも
さることながら

やはり
あの果物屋の店先で店番をしているマコトに
会いに行くという感覚が、強いのかもしれません。


もう、ここまできたのであれば
鬼平や剣客商売のように
少しずつ年をとりながら
マコトやキングは
色々なトラブルを解決していってもらいたいです。

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

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