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瑠璃の方船 1巻

瑠璃の方船 1 (1) (ジャンプコミックスデラックス)瑠璃の方船 1 (1) (ジャンプコミックスデラックス)
(2008/01/04)
夢枕 獏

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瑠璃の方船 1巻」(感想
(原作)夢枕 獏(作画)海埜 ゆうこ

本屋で見かけた時は本当にビックリしました。

小説家・夢枕獏の自伝的同名小説の
コミックス化作品なんですが
他の夢枕作品に比べても地味なこの話が
どういった経緯でコミックス化に結びついたのか。

よくわかりませんが
正直よくぞここまで(単行本化まで)
たどり着いてくれた。

一読者として「ありがとう」という気持ちで一杯です。

そして、自分の中で改めて
この作品(原作)が
大きな意味をもっていることに

今回のコミックスを読むことで
再確認できました。

夢枕獏氏の熱心な読者の方であれば
「瑠璃の方船」以外にも
著者のエッセイ・あとがき・他の作品でも
多く語られている事柄の集大成のようで
楽しめます。

学生運動により授業の止まった美術室でデッサンに励む。
そのときの時間の使い方。

無為であることの至福。
(もちろん、その時にはそんなことはわからないのですが)

コミックス化するためにあたって
今回はヒロインである恵子との関係が
よりクローズアップされているような気がします。

お互いの占める位置。

彼女が“おかしな”男といえば、僕のことだし
僕が“おかしな”女といえば、彼女のことだ。

と表現される

この奇妙な、相手に対する思い。

ただ、個人的にこの物話は
もう一人の主人公とも呼ぶべき“彼”
(原作では“河野” コミックスでは “甲野”)との
友情とも、ライバルともいえる複雑な関係が
見所だと思っています。

そして、自分が何かを欲する人間なのか。
自覚していく。
その過程の物語なのだと。

作中でも、不意に。
「おまえは何者なのか?」と

「何者でありたいと欲するのか?」と

その問いは、不意に問われます。

今では、とっくに忘れていた
あの時期の焦燥感やその他のもろもろの感情を
思い出させます。

帯にあるような単純に
70’Sのカルチャーを知る(回顧するため)の本では
ない気がします。

追記 個人的に村上龍・村上春樹などの
その時代の事を描いた作品を読む事があり
改めて、学生運動がどのように影響を与えたのか
もしくは、与えなかったのか。
興味深かったです。

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MOON 1巻

MOON 1―昴ソリチュードスタンディング (1) (ビッグコミックス)MOON 1―昴ソリチュードスタンディング (1) (ビッグコミックス)
(2008/02)
曽田 正人

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MOON 1巻―昴ソリチュードスタンディング」(感想
(著)曽田 正人

まさしく、帰還である。

いや~。『昴』の続編が読めることになろうとは
正直、思ってもみませんでした。

ボレロ編のラストから何年経ちましたかね?
(個人的には、雑誌掲載時のラストが好きだったのですが)

追記
正確には、もう一巻エピソードがありましたね。
昴を読み返して気がつきました。
すみません。

さて、『MOON』ですが
相変わらずの主人公にかなりビックリしました。
こういった続編にある悲しい出来事

主人公が“違う”。同じ作者が同じ主人公を書いているのに(描いているのに)違う。

あの、なんともいえない“イヤな感じ”
失望感と徒労感の混ざったあの感覚を
また、味わうのかと思っていたのですが・・・・

昴は昴でした。

本当に、それだけでも読む価値はあります。

人間的には、かなり???
ってキャラクターなんですけどね(笑)

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春期限定いちごタルト事件 前

春期限定いちごタルト事件 前 (Gファンタジーコミックス)春期限定いちごタルト事件 前 (Gファンタジーコミックス)
(2008/02/27)
米澤 穂信

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春期限定いちごタルト事件 前(Gファンタジーコミックス)
感想
(原作)米澤 穂信 (作画)饅頭屋 餡子

小鳩君と小佐内さんは
恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。

きょうも二人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。
それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。

なぜか謎を解く必要に迫られてしまう小鳩君は
果たしてあの小市民の星を掴み取ることができるのか?

表紙は小鳩常悟朗と小佐内ゆき。

いや・・・・ほんとに期待してなかった
(失礼!)だけに面白かったです。

ある意味、原作をしっかり踏まえて
かつキャラクターの魅力を
より引き出した作品として
かなり優秀なものではないでしょうか。

特に、「For your eyes only」のラストの切れ味なんて
(原作通りなんですが・・・)
なかなか、素晴らしいです。

この作品の独特の味である
見た目と中身のギャップが
きっちりとこのコミカライズにも生かされています。

あと、原作の米澤氏のあとがきがかなり読ませます。
名探偵像に言及したあたりや
三国志のあるエピソード
タルトが盗まれた歌(!)など
盛りだくさんです。

原作を読まれてない方も
原作がしっくりこなかった
(重ねて失礼)方にも
オススメできる優れたコミックです。

後編がはやくも気になります。


追記
×タルトが盗まれた歌 → ○タルトがぬすまれた歌 でした。
申し訳ありません。

おそらく、スーブティは
恐らく釈迦十大弟子の一人須菩提(しゅぼだい)でしょうから
この歌は金剛般若経からきてるような気がします。

解空(げくう)第一=「色即是空」の“空”の一人者
(空の概念=教えを一番良く理解された方と言ったところでしょうか)

詳しくは近所のお坊さんにでもお聞きください(笑)

肝心のタルトがぬすまれた歌の意味(元ネタ)ですが???

久しぶりに、実家の倉庫から岩波文庫を探しだしました。

般若心経・金剛般若経般若心経・金剛般若経
(1991/01)
中村 元、紀野 一義 他

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いうことはタルト=空?

もしくはタルト=求道者?の意味なのかしら・・・

追追記。

著者(米澤穂信氏)のHPに「金剛般若経」が出典と書いてありました・・・・
_| ̄|○ハズカシイ・・・ 

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お茶にごす 3巻

お茶にごす 3 (3) (少年サンデーコミックス)お茶にごす 3 (3) (少年サンデーコミックス)
(2008/02/18)
西森 博之

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お茶にごす。3巻」(感想
(著)西森 博之

面白かった。
今回は主人公“悪魔”デビルまーくんと
その相棒の山田との出会いが描かれています。

前作「道士郎でござる」のラストでも描かれていた
(本来ならば)太刀打ちできないものとの戦いが今回も描かれています。

前作では(ヤクザ対普通の高校生)
今回では(暴力を振るうのにためらいのない大人対小学三年生)

今回はあまりにも正面突破過ぎて(笑)

ただ、ここでの山田の変化が見所です。

(それにしても、小学校六年生→その兄の中学生→その親父)
この一家はどうしようもないですね・・・

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ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバーゴールデンスランバー
(2007/11/29)
伊坂 幸太郎

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ゴールデンスランバー」 (感想
(著)伊坂 幸太郎

俺はどうなってしまった? 一体何が起こっている?
首相暗殺の濡れ衣を着せられた男は
国家的陰謀から逃げ切れるのか?
二年ぶり千枚の書き下ろし大作。

「逃げろ!オズワルドにされるぞ」

う~ん。
相変わらずの巧みさです。
伏線の収束のさせ方。
会話の上手さ。
本当に、上手いのですが・・・

技巧の素晴らしさ=面白さとはいかないのかもしれません。

小説として面白かったか?

う~ん。

まず、第三部で話の流れが断ち切られます。

事件の二十年後として題されたその部分は
伏線と伏線の結末の為に用意されていますが
首相暗殺という話の持つ“勢い”を
いうなれば“技巧”の為に
わざわざ、そこで失う必要があったのでしょうか?

(確かにここを一番最後に持ってくると
読み返した時の切れ味はなくなりますし
ラストの感動も大幅に減るとは思うので
ここしか置き場は無いのですが・・・・)

ネタバレの為、反転。

そして、この話は謀略小説でも冒険小説でもないということです。
あくまで逃亡小説です。

一個人がいかに、巻き込まれ、逃げるのか。
従来の冒険小説のように反撃を行ったり
真実を知るのではないのです。
あくまで、逃げるのみです。

あと、あまりにも都合が良すぎるのではという印象を受けます。
三浦や保土ヶ谷康志や菊池将門らのキャラクターは
あくまで青柳の逃走を助けるためだけの存在のように感じてしまいます
そこら辺で、正直、飽きてしまった感があります。


伊坂作品に良く出てくる
主人公の友人で奇矯な言動・行動を起こす
サブ・キャラクター。
今回は森田森吾なる人物なのですが
相変わらず、光っております。

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果断―隠蔽捜査2

果断―隠蔽捜査2果断―隠蔽捜査2
(2007/04)
今野 敏

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果断―隠蔽捜査2」 (感想
(著)今野 敏

大森署署長に異動となった
警察官僚、竜崎伸也。
その管内で拳銃を持った強盗犯の立てこもり事件が発生。

混乱する現場で対立する
捜査一課特殊班(SIT) と特殊急襲部隊(SAT)。
そして実弾が4発が発砲され・・・
現場で指揮する竜崎の下した決断は・・・

隠蔽捜査シリーズ2作目です。
前作のラストで赴任した大森署で起こった立てこもり事件。

現場で指揮をとる竜崎に
刑事部所属で情報と交渉が最大の武器であるSITと
警備部所属で文字通り犯人制圧を目的とするSAT。
二つの主張が交錯し
前作「隠蔽捜査」とは別の決断が必要となってくる。

そして、その状態の竜崎に
今回も意外なものが彼を追い詰めます。
内憂外患というか。

著者の狙いは
その中で竜崎の人間性を浮き彫りにすることなのかもしれません。
ここからの彼のぶれ、変化がおもしろい。

後半で彼が漏らす一言がそれを端的に表しています。

「俺はいつも揺れ動いているよ。
ただ、迷ったときに原則を大切にしようと努力しているだけだ」

立てこもり事件の部分が
(トランプ・フォースやその他の作品を書いている割りには)
あっさりしてると思いきや・・・

前作で印象の深い大森署の戸高善信も再登場し
重要な役割を果たします。

あと、今回も家族小説としての側面はしっかりしており
妻との会話はほほえましく。

息子との会話は笑えます。
DVDを観るあたりも・・・

個人的には『炎の転校生』を思い起こさせるところもあり・・・
色んな意味で楽しめました。

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

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隠蔽捜査

隠蔽捜査 (新潮文庫 こ 42-3)隠蔽捜査 (新潮文庫 こ 42-3)
(2008/01/29)
今野 敏

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隠蔽捜査」 (感想
(著)今野 敏

竜崎伸也は警察官僚である。四十六歳。東大卒。
警察庁長官官房総務課長。

マスコミ対策を担う彼には、独自の信念があった。

家庭のことは妻の仕事だ。
私の仕事は、国家の治安を守る事だ。

東大以外は大学ではない。

部下に心を許した事は一度もない。
部下であっても決して信用してはならない。

恋愛がくだらないものとは決して思わない。
だが、恋愛が一番大切だというのは、くだらない人生だ。

そんな彼が、警察組織を揺るがす連続殺人事件に直面する。
組織を守るための行動とは何か?
そのとき、彼が取った決断とは?

警察小説の歴史を変えた
吉川英治文学新人賞受賞作。

この手があったか!!
という感じです。

警察小説というジャンルが
最近では確立された感がありますが

この作品もその中の重要な一つとして
確実に語られる
そういった作品の一つになるでしょう。

おそらくは(「踊る大捜査線」で語られた管理官たちのように)
キャリアは往々にして
権力志向が強く、エリートで
現場にいる主人公たちを悩ませる存在として描かれがちですが。

それを逆手にとり
生み出されたこの竜崎というキャラクター。

このキャラクターを生んだ段階で
この作品の価値は決まったんだと思います。
著者も、やった!!と思ったに違いありません。
(・・・と勝手なこと思ってみる)

読者も、「何だ、こいつ」と思いながら読み始め
段々と感情移入していき
次第にこの竜崎というキャラクターが可愛く(?)
思い始める事でしょう。

特に、本来ならば、主人公として登場するべきであろう
もう一人のキャリア伊丹との対立を通して
竜崎のキャラクターが際立ってくるあたりは
本当に見事です。

この二人の中で語られる「危機管理」のあり方
は昨今の諸々の事件等にも当てはまる事柄かもしれません。

推理小説・ミステリーとしては
弱いと言われても仕方ないかもしれません。

主人公の身に肉体的な危機が迫るわけでもありません。
(正確には一度ありますが)

それでも、緊迫感はあります。
意外なところから意外な形で竜崎を追い詰めるもの。
それにどう対峙していくのか。

是非、読んでみてください。

どんなにつらくても、耐えなければならないときがある。
それが生きていくということだ。


・・・・なるほど。

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