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少女は夜を綴らない

少女は夜を綴らない」(感想
(著)逸木 裕


“人を傷つけてしまう”という強迫観念に囚われている、中学3年生の理子。
“夜の日記”と名付けたノートに“殺人計画”を綴ることで心を落ち着け、どうにか学校生活を送っていた。
しかし突然、理子の秘密を握る中学1年生・悠人が現れる。
秘密を暴露すると脅され、やむを得ず悠人の父親を殺す計画を手伝うことになった理子は、
誰にも言えなかった“夜の日記”を共有できる悠人に心惹かれていく。
やがて準備は整い、ふたりは殺害計画を実行に移すが―。

同じ著者の『虹を待つ彼女』がわりと好みの作品だったのと
辻村 深月氏の『オーダーメイド殺人クラブ』や貴志 祐介氏の『青の炎』なども好きな作品なので
新作にも期待していたのですが・・・

うーーん。
主人公が“加害衝動”に悩むというのは新鮮なんですが
それ以外では、伏線の回収が強引すぎた感じが否めませんでした。

登場人物たちがロクなヤツがいないのですが
(まがりなりにも犯罪小説やミステリやこういった好んで読んでるので
そういう人物が出てくるのにはある程度慣れていたり
イヤミスといわれるような作品も好きなんですけども)

作品の展開の為に登場人物がいる感じというか・・・
「うーん。それはちょっと・・・」と疑問に思いながら読み終わってしまいました。

次作に期待します。






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月曜日の友達 1巻

月曜日の友達 1巻」(感想
(著)阿部 共実



とあることから、購入する本の8割~9割程度電子書籍化しました。
良い所もあれば、やはり、紙の本の素晴らしいところもあり、なかなか優劣が付けにくいものがあります。

この作品を知ったのはアマゾンの紹介ででした。
購入履歴から、関連する品物・同じような読書傾向・購入傾向をはじき出してくれるので
「へぇー」と全てを購入は(もちろん)できませんが
気になった本はカートに入れて、必要な時に吟味することが出来ます。

話が逸れましたが、この作品はこんな話です。

みんなが少しずつ大人びてくる中学1年生。
そんな中であどけなさが抜けない女子・水谷茜。

水谷はひょんなことから「俺は超能力が使える!」と
突拍子もないことを言う同級生の男子・月野透と
校庭で会う約束をする。

決まって月曜日の夜に。

何が良いかって、ヒロイン・水谷茜の中学生になり
周囲が急に、変わってきて「あれ?」とズレを感じる辺りであったり
出来の良い姉と比べられる感覚。

私は どうすれば いいんだ。 この気持ちを どうすれば いいんだ。
中学生になった途端 気づいた。 この町は 窮屈すぎる 道も 世界も 生活も


誰もが、大なり小なり感じたであろう違和感であったり、焦りを
こんなに的確に言語化・絵にできるってとてもすごい。

急に周囲が大人になってしまい
自分だけが子供のままではないのかというおそれや焦り。


登場人物たちの目であったり。
美しい艶をもったような夜の闇。
その中に散らばるカラーボールの鮮やかさ。
学校の夜の校庭で遊ぶ、月曜日だけの友達。

そして、その幸せな時間も長くは続かないことをある程度予感させつつ
1巻は終わります。

多分、大人になってしまえば、いつの間にか忘れてしまっているような感情を
著者はしっかりと自分の中から見つけ出し、作品として
多くの人が共感できるレベルまで表現してくれています。

登場人物たちのモノローグ。
画面構成。色の使い方。
それらが渾然一体となり、もの凄く素晴らしい作品に出来上がっています。

おすすめの一冊です。
主題歌としてamazarashiが『月曜日』という曲を書き下ろしてます。


特設サイト↓
http://www.amazarashi.com/monday/

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20 : 00 : 00 | コミックス感想 | TB(0) | Comment(0) | UP↑

AX(アックス)

AX(アックス)」(感想
(著)伊坂 幸太郎


最強の殺し屋は――恐妻家。

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。
一人息子の克巳もあきれるほどだ。
兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。
引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。

こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。

『グラスホッパー』『マリアビートル』に続く、殺し屋が登場するシリーズの最新刊とのことですが




あれ?『首折り男のための協奏曲』はカウントされないのか?新潮社だからか? うーん、わからないけど。


いやー、久しぶりに伊坂作品を手に取りました。
これは『マリアビートル』が面白かったのが、きっかけといいますか。
それがなければ、多分もう一度、伊坂作品の新作を手に取ることは無かったでしょう。

さて、肝心の本の内容ですが、面白かったです。
過去の二作に登場する殺し屋たちのその後や『マリアビートル』以前の姿もわかったり
このシリーズのファンとしてはそこも純粋に楽しめます。

あとは主人公である「兜」の設定にやられたといいますか
恐妻家といいながらも、奥さんが物凄い鬼嫁とか問題のある奥さんではなく
ごくごく普通の奥さんなのが、上手い。

飲み会で帰って来た時に、お腹がすいている場合、何を夜食に買っていくか問題とか。
いかに奥さんの機嫌を損なわないように、微妙な返答。内容も含めて
(浮気とか不倫とかしていなくても)全国の妻帯者の人たちには「なるほど!」と頷くことばかりです。

そして、後半になってくると、初期作品の頃の切れ味が戻ったかのように
大きな仕掛けがしてあります。
それも楽しみかと。

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小説 言の葉の庭

言の葉の庭」(感想
(著) 新海 誠


小説版ではハードカバーの装丁(今は変わっているみたいですが)の方が好きです。

これも、またかよって、言われそうですが(笑)

記録を見たら、去年の12月に同監督の次作『君の名は』を観ています。
小学生の娘と観に行ったのですが

それまでの二人の関係(人格入れ替わりに対するドタバタも含め)面白かったのですが
ある時点で、「うーん」となってしまって、いまいち乗れなかったのです。

ただ、ラストの溜めが非常に
『秒速5センチメートル』やそしてこの『言の葉の庭』を観てきた観客の一人として
(こんどこそ、こんどこそ、頼むぞ。。。)と思ってきて、ようやく報われた。と
自然と目を赤くしていたのですが

「お父さん、何、泣いてるの?」とかなり、引いた感じの声で言われて
我に返った体たらくでした(恥)。
(もう、娘とも、映画に行くことも、あと数回が限度でしょうね)

閑話休題。

新海誠監督は映画が出来上がってから、小説を執筆しているのか。
(『君の名は』は劇場公開前に文庫を本屋さんで見かけたので、どちらかはわかりませんが
かなり、映像作品を補填するようになっています)

以前の記事でも書いていますが
それは、映像の中で描いてもらいたいという気持ちもあれば
小説という手法で、様々な語り手を登場させることによって
様々な部分を掘り下げていき、驚かされることが多々あります。

この作品の場合、一人の人間が、ささいな躓きから
人生のの陥穽ともいえる状況に陥る訳ですが
それは、非常に、著者の好きな村上春樹作品を彷彿とさせます。

村上作品では、そこから抜け出すことはとても難しく、ただ、何故かぽーんと何の脈絡もなく
抜ける、状況が変わることがあります。

この作品は村上作品の台詞等もオマージュとして入れ込みながら
人生を何とか進もうとする気力を喪いつつある女性と
たったひとつのことだけを信じて、これから人生のスタートラインに立つ少年との
交流が公園の東屋で行われます。

人生のエアポケットやシェルターのような、外部を遮断したようなそこは
彼らをそれぞれに影響を与え、
時が止まって欲しいと願うような瞬間が訪れても
そこも、他の空間と同じように時間が流れているのです。

それが、映画版のラストでも、小説版のラストでも
今までと全く違った意味を付加されるのがとても好きです。



オーディオブックなるものも購入しました(笑)。
本編でも声を入れられた
秋月孝雄・タカオの声を演じられた入野自由さん。
雪野百香里・ユキノの声を花澤香菜さんの朗読で、すごくいいです。
この作品が好きな方は是非!!

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21 : 30 : 00 | 本感想 | TB(0) | Comment(2) | UP↑

キマイラ魔王変

キマイラ魔王変」(感想)
(著)夢枕 獏



最新作も読んだんですが
ストーリーが破綻しているような、正直、著者がストーリー自体を忘れたのかと思うほどで
とても悲しい経験をしました。

ただ、この話(魔王変)の中には、最初に読んだわくわく感と確実に
8月31日が封じ込められています。
何回も何回もこのブログの中で引用しているので今回は控えます。

全然、関係ない話ですが、今日、ミヤネ屋で甲斐よしひろが出ていて『安奈』を歌っていて
声がしっかり出ていて、それを聴いていたときに歌詞が
肉体の中に言葉とメロディが入っていて、思わず、口ずさみそうになりした。

そんなもののように、この作品は自分の一部になっていると思います。

もう、30年近く前に読んだ本です。
登場人物のほとんどが年下となり
当時とても、遠く感じていた登場人物の年齢にも近くなりました。

おそらく、不慮の事さえ起こらなければ、おそらく自分は8月末には
この本を読むでしょう。

出来れば著者である夢枕先生がきちんと完結させてくれることを
毎年のように祈るのでしょう。

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おまえのすべてが燃え上がる


おまえのすべてが燃え上がる」(感想
(著)竹宮 ゆゆこ

樺島信濃は、逃げていた。
誰から?
包丁を持った女から。
なぜ?
愛人であることがバレたから。
逃げて、逃げて、逃げて。

今はスポーツジムのアルバイト。
けれど、給料では生活費すら賄えず、貢がれたブランド品を売って、なんとか暮らす二十六歳の日々。
これではダメだ。わかっている。
でも。
そんなある日、弟が元恋人とやってきて…。
愛とは。家族とは。
切なさ極まる長篇小説。

お久しぶりでございます。
久しぶりのこの著者の新刊ですが
このレーベルでは、恋愛よりも一人の女性の転機を描いている作品が多いように感じました。

過去の作品にあった、無様だけどもどこか、カッコいい部分があった登場人物から
ひたすらに無様。
情けなく、なんとかしたいと思いながらも同じ所をぐるぐると回っているような
ある意味、リアルな人間の状態を描いているように感じました。

そんな中で一瞬の救い、光明のようなものが あることによってもたらされる。
それが、他人の存在ではなく
自身の中、そして自身の体の中から湧き出てくるような描写にはぐっと心を動かされました。

そして、それだけで終わらずに、そんな経験をしながらも、日常は変わらずやって来るという
あくまで普遍的な事まで、しっかり描き切っていました。

おとぎばなしのように”それからいつまでも幸せにくらしましたとさ”では終わらない
我々の生きている現実があるがままに、誇張もなにもせずに描かれていました。

この作品は著者のベストではないかもしれません。
ただ、この独特の書き手が、次に繋がる何かを確実に手に入れつつあるのを感じさせる一作でした。

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ミツコの詩 1巻

ミツコの詩 1巻」(感想
(著)榎屋 克優



『日々ロック』『テキサスレディオギャング』の著者の新作。

元詩人の高校教師・吹抜保。
転校生として現れる・君早光子。

彼女の“読まれない詩は意味がない”という主張と行動は
吹抜のプライドをぶち壊していく。

反発しながらも、彼は自分が、安全な所に生きていることに
少しずつ、気がつき始め、気がつけば“詩の朗読バトル”というものに参加していくことに。

『日々ロック』でロック。
『テキサスレディオギャング』でラジオドラマ。

どちらにしても言葉と深いかかわりのある作品を書いてきた著者が
今回は“詩”を真正面から、描いています。
おすすめです。

って・・・書いていたのに2巻がでねぇ!!
その次に描いた『高梨さんはライブに夢中』も2巻がでないとは・・・
ツライ。



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人生論ノート

人生論ノート」(感想
(著)三木 清



最初に読んだのは、中学2年の頃だったと思う。
ちょうど、それなりに思春期で、たまたま家にあった新潮文庫の100冊の中にその本はあった。
軽い気持ちで読み始めたが、まぁ、わからない(笑)

タイトルの『人生論ノート』やその薄さになんとか読めるかな?と思っていた中学生には
読んで、活字を追ってはみても、内容が自分の中でピンとくるものがなく。

全くもって初めての経験でした。

今回、読み返すきっかけになったのはNHKの『100分de名著』でした。
説明される岸見 一郎先生の語り口が、ゆったりとして一語一語選んでいる感じが好きだったので
改めて読んでみると

特に「死について」とか。今の自分の年齢になったから、すごく良くわかる。

わりと、もっと早く読んでおけば良かったと思うことが多いのですが
今回のこの本に関しては、今、読めて良かったと素直に思いました。

副読本として


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光のお父さん

光のお父さん」(感想
(著)マイディー

光のお父さん計画・・・・。

それは、60歳を超えるゲーム好きの父にFF14をプレイしてもらい、自分は正体を隠してフレンド登録。

共に冒険を続け、いつの日か自分が実の息子である事を打ち明けるという壮大な親孝行計画である。(一撃確殺SS日記 より)

http://sumimarudan.blog7.fc2.com/blog-entry-2019.html

自分が、最初に読んだのが2014年10月18日だったみたいですが
完結し、気がつくと、書籍化・ドラマ化ではありますが
内容に対しても、ドラマのこだわりも含め
非常に楽しみにしています。

ブログ記事と書籍版では微妙な違いもあり
気に入った方は購入をおススメします。

のちに映画化もしましたが
どれもすごい。

こだわりっていうと簡単なんですが。
実際にあるゲームを映像作品にする為にどれだけのことをしなければならないのか。
随所に渡る打ち合わせや試行錯誤。
もちろん、知らなくても観ることはできます。

マイディーさんのブログを読むと色んな意味でとんでもない破格な人でありながら
オンラインでも現実世界でも周囲の人たちにきちんと接してらっしゃる姿が印象的です。

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BLUE GIANT 10巻・BLUE GIANT SUPREME 1巻

BLUE GIANT 10巻・BLUE GIANT SUPREME 1巻」(感想
(著)石塚 真一




最初、アマゾンで10巻を購入して、帯の完結の文字でくらくらしながら読み始めました。

その上で・・・巻の途中で
「おいおいおい!ふざけんなよ、サクシャ!」と『月光条例』のチルチルばりに怒りとそして、悲しみが襲ってきました。

物語は作者だけのものなのか?読者はおいてけぼりかよ!!と思いながら読み進めました。

9巻まで読んできた他の読者の方と同じく彼らのトリオ『JASS』がどうなるのか。
主人公の一人と言っても良いぐらい丁寧に描かれた雪折。
彼のピアノが通用するのか。
人間的にも、成長している彼に、多くの読者が感情移入し彼らの演奏に期待して読んでいた
その気持ちを引き裂かれたような展開で、しばし言葉がでませんでした。

何度か読み返し、頭が冷え
では、どういう物語が読みたかったのか、何度、考えても考えても
『JASS』で成功する所が見たかったのか・・・

それから想像していっても、、『BLUE GIANT』という物語が『JASS』の物語になってしまい。
宮本大のこれ以上の大きな成長は見られない気がしました。

『BLUE GIANT』という物語はやはり、宮本大の物語であり
あの冬の雪の中を進んでいく猫のように、一人にしなければならなかった。

帯に書かれているように、奇跡のようなトリオが
著者の思った以上に出来上がってしまったが故に
外部の力でしか、強引そのトリオを解散させるしかなかったのかな?・・・と思います。

(まぁ、それにしても○○○○って・・・一昔前の韓流ドラマかよ)とは思いますが。

作者もこれだけ丁寧に描いてきた分、本当に苦しかったと思いますが
巻末インタビューに彼が出てこなかったのは、今後の再登場があると期待してます!!
本当に・・・

で、同じ日に発売された、続編
『BLUE GIANT SUPREME 1巻』
存在を知らずに、結局本屋さんにかけ込むことに・・・何をやっているんだが・・・。

率直に言えば、悪くはないけども・・・といった感じです。
上にも書いた10巻でかなり賛否が分かれるである展開をしたからこそ
海外に行くのであれば
その分、もっと人種の壁や、自分の演奏に対する疑問や不安に直面させた方が良かったのでは?

穿った見方かもしれないが・・・・そうすると、ますます読者が離れてしまう懸念があったのか

こんなに簡単に見ず知らずの青年を家に入れてくれる人物の登場など
東京に出てきた時よりむしろ、容易にチャンスが巡ってきた感じがぬぐえませんでした・・・

練習に対する疑念、取り組み方に対する危機感。
楽器と自分の乖離など。
もっと掘り下げて欲しかった。

大という人間は根幹の部分で非常に強い。

日本でも、それは要所要所で描かれてきて、だからこそ、常人と違い成功していくのだろうけど・・・
そして、自分の音楽を信じている。
(その自己暗示法も描かれていましたが)

果たして、それは本当にプラスにしか働かないのか。
独善的なプレイに繋がらないのかという疑問が浮かびます。

読者からするとあと、もう少し“ゆらぎ”や“動揺”のようなものが描かれていないと
あまりにも強すぎる彼に共感しにくくなってきた気がします。

せっかく、海外という舞台を与えられたのであれば
もう少し大を壁に直面させても、良かったのではないのか?と思って仕方ありませんでした。

良かったシーンとしては教会のシーン。
本当にさりげなかったけども、良かった。

話は変わりますが、
自分にとって大事なジャズマンガで
細野 不二彦氏の『Blow up!』という作品があるのですが。



思春期からオッサンになった今でも、読み返す一冊です。

胸にぐっとくるエピソードが多いのですが
主人公・菊地オサム。
いわゆるおぼっちゃんで、なんでもそこそこそつなくこなす彼が
大学を中退しジャズ・ミュージシャンを目指す物語なのですが

菊地オサムになれるんや!

ここなんかも本当に好きだ。

『BLUE GIANT 10巻』を読んでいた時に
この作品の後半第21話・TAKE THE“A.TRAIN ”を思い出していました。

『Blow up!』の主人公・菊地オサムと仲間たちがようやくつかんだチャンス。
A.TRAINという日本でもトップクラスのジャズクラブに出演を依頼される。

そこで、仲間の一人でありオサムの後輩、非凡なピアノの才能を持つ福田は
会社を辞めてオサムと共にジャズ・ミュージシャンとして生きていこうとするのだが・・・

ここでの先輩であるオサムの言動。
その他のメンバーの言葉も味わい深いのですが。

福田の彼女の言葉が凄いんですよ。
できれば読んでいただいて、1、2℃体温が下がるような感覚を味わって欲しい。

そして、福田が選んだ道は・・・

ラストページとタイトルがきっちりと意味があり
絵も考えつくされた構成で
そこで、ある一つの青春の終わりが描かれています。

その他のエピソードも非常に内容が濃く
何かを目標や、夢など目指す人たちには是非、読んでいただきたい作品の一つです。

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